小鳥のさえずりで目が覚めた朝。



LOVE SONG 2



「ん・・・。」


大きく欠伸をして伸びる。
あれから仁にもにも会ってない。
少し前までは、目が覚めて隣を見るとがいて、「おはよう」って言ってくれてたのになぁ。とか、風邪ひいたとき一生懸命看病してくれたなぁ。とか、この部屋にはの温もりが残ってる。
だからかな・・・目が覚めたとき左にはが居る気がするんだ。いるわけないのに・・・。

この部屋にいたら泣きそうで、街へ行くことにした。



――――――――――




人がたくさん。その中で一人って凄く孤独で、ずっとのことだけ考えていた。
もう一度でいいから会いたい。
そして、もう一度だけでいいから気持ち伝えたいよ。

だから、会いたい・・・。

目の前によく知ってる香水の香りが通りすぎた。
俺が、のことを間違うはずない!だ!!


!!」

「と、智久・・・。」


―会えた。


「会いたかった。」

「っ、離して。」

「嫌だ。」

「会いたくなかった。」

「来て。」

「っ・・・。」


有無言わさずに、この場から連れ去った。



―喫茶店に入ることにした。



「もう会わないって、別れてってメールを送ったでしょ。私、智久のこともうすきじゃない。」


泣きそうな
なんで目をあわせてくれないの?
でも、もう話す機会がないかもしれない。
だから、言わなくちゃ。俺の気持ち。


「ずっとだけを考えてた。俺はが好きで、がいなくなったら生きた心地がしなかった。がいなくちゃ駄目なんだ。」

「智久・・・。」

が好き。何度でも言うよ。好き。だから会わないなんて言わないで。好きじゃないなんて言わないで。」


の目から雫が落ちた。


「好きじゃないなんて嘘。凄く好き。大好きっ!」


がまだ俺のこと好きでよかった。
もう、寂しい思いさせないから。


「俺も大好き。」

「ありがとう。」

「もう、泣かないで。笑ってるのの方が好き。」

「うん。ありがとう。」


泣いてるも好きだよ。
どんなも大好きだよ。
だから離れないようにきつくきつく、抱き締めた。
もう一度鎖で繋ぐように。


―好きじゃなくて愛してる。




―――――――――




「やっぱり会えないのは辛いよ。」

「うん。じゃあ一緒に住む?」

「え、でも見付かったらヤバイよね。」

「うん。どうしようか・・・。」

「うーん・・・。」


好きだから一緒にいたいって思うし、同じ失敗は繰り返したくない。


「やっぱ一緒に住もう!」

「え、な、なんで?」

「だって一緒にいたいから。で、ばれたら結婚しませんか?」

「智久・・・。」


感激やさんだなぁ。
また泣かせちゃった。

そのあとこくりと小さく頷いたを抱き締めて。
小さく愛してるよ。って囁いた。
照れたがすごく可愛かった。


―こんな我儘だけど許してね。







NEXT







あとがき。

当初のものよりかなり短くなっております(笑)
だってね、ぴぃ様だし。
主人公ちゃん登場(笑)
次回も短い予定。
皆さんの想像通りに話が進むでしょうか?(笑)
次回をおたのしみに!!


瀬陰暗鬼