別に寝られればどこでもいい。
特に今は寝たい。
参拾玖
「とりあえず壊れちゃった部屋について説明するね。」
壊れちゃったんじゃなくて、壊した。
もっとも壊したのはコムイ自身ではなく、コムリンであるが、コムリンはコムイの分身らしいので、コムイがやったも同然だ。
「ミランダとラビとちゃんとクロウリーの部屋が壊れちゃってね。」
私の部屋、壊れちゃったらしい。
別に大切なものは置いてないからいいけれど、今すぐ寝られない。
「で、急いで修復するんだけど、無駄にたくさん壊れちゃってね、空き部屋が一つしかないんだ。」
確かラビの部屋はブックマンと共同だ。
部屋なしが五人で、部屋の残りは一部屋。
明らかに、無理。
「余ってる部屋はクロウリーとブックマンで使ってもらおうと思うんだ。二段ベッドの部屋だからね。」
別にそれはかまわない。
でも、私とラビとミランダはどうなるのだろう。
「ミランダはリナリーの部屋。ラビはアレン君の部屋。ちゃんは…まあ、神田君の部屋って事でいいかな?」
神田の部屋……うん、大丈夫。
別に寝るときだけだから、問題無いだろう。
私はほとんど医療班にいるからシャワーさえ貸してもらえればいい。
あ、あと今は眠いから寝たい。
「コムイさん!!どうしてとパッツンが一緒なんですか!?」
「モヤシ…今、何つった?」
「何度でも言いますよ!!パッツン!!!!」
別に私、アレンの部屋でもいい。
とにかく今は寝られればどこでもいい…。
「じゃあ、私とラビ、交換しようよ。私、どこでもいい。」
ラビとコムイは固まった。
「あ、それなら僕は問題ないです。」
「うん。寝られればどこでもいい。私自身は、基本寝るとき以外は医療班のところにいるから。」
「俺はアレンがいいさー!!」
ラビが何かに必死だ。
「ユウと一緒だと俺、眠れないさ!!安眠できねぇの!!!」
「ラビ!何で邪魔をするんですか!!!」
どうやら私に徹夜は向いていないらしい。
すごく眠い。
ああ、それに力も使っているから尚更だ。
「僕、自分の部屋を破壊してきます!!」
「待ってよ、アレン君!!落ち着いて!!!」
リナリーも必死。って、何が原因?
「?」
「ん、あ…神田、眠い…」
「…行くか。」
「ん。」
とりあえず、眠くて言い争っている皆を無視して、神田の部屋へ向かった。
やっと寝られる。
「あ!が神田に!!!」
「アレンは仲良ーく俺と寝るさ。」
「床で寝てください!!!!」
「酷いさ!!!!!!」
とりあえず、ソファーとかなんかで寝よう。
流石にベッドは借りられない。
体は痛くなるけれど、まあ少しの辛抱だ。
どうしてもダメそうならば、医療班のベッドが空いたらそこでもいい。
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反省。
一緒の部屋けってーい。
ふふふー。
アレンと神田の言い合いとか、ラビのあたふた加減が好きです。
瀬陰暗鬼