みんなが気になっていることを知ってる奴がいた。










参拾肆










「リナリー!コムイ!!さっきのまじ!?」

「うん。ブックマンが。」

「パンダ爺!なんで俺に教えてくんなかったんさ!!」

「まあまあ、落ち着いて。」

「パンダ言う奴には教えん。」





マジでパンダムカツクさ!!
でも、皆が知りたいのは本気。





「みんな集まったし、ちゃんが仕事中に聞いちゃおうか。ブックマン、話してもらえますか?」





俺らが気になっていたのはの兄貴のこと。

まさか爺が知ってるなんて思わなかった。





「どこから話すべきか・・・は、アレン・ウォーカーと同じく、クロスの弟子だった。」

「師匠の弟子!?よく、生きてられましたね!!」





クロス元帥ってまじでどんな人なんさ・・・。





「イノセンスを対AKUMA武器にすることもできたと記録している。」

はお兄さんが作ったのかも・・・。」

「おそらくそうじゃろう。と妹は妹が幼いときに会ったことがない。
二人が初めて会ったのは、両親が亡くなった後だと聞いている。」





なのにかーなり、溺愛してたのね・・・。





「実はビデオを発掘したんだよねー、見る?」





コムイ・・・なんでそういう大事なものを早くださないんかな・・・。




「リーバー班長!ビデオ再生して!!」

「結局俺っスか!?」





ユウは黙って画面を見つめている。


そして、ビデオが始まった。








『は!?日本のC-2に大量のAKUMA?イノセンスがある可能性有り?』





画面に映った人は室長相手に凄く態度がでかかった。





『何ども言ってんだろ。俺は日本には行かねぇって。
 ん?待てよ・・・C-2って言ったな、爺。・・・やっぱ行く。』





しかも優柔不断さ・・・。





『今すぐ行く。汽車と船の手配?んなもん行き当たりばったりでいい。』





しかも大雑把ですか!?



ソコでビデオが一回止められた。





「何で止めるんですか?」

「このあと何が起こったかをブックマンに説明してもらうんだよ。」

「爺!はやくするさ!!!!」

「うっさい!落ち着いて聞け!!」





そのあと爺の口から日本のC-2地区にはとその両親が住んでいた。
狙われたイノセンスがの持っていたもので、お兄さんは凄いスピードでそこに向かったと聞かされた。





「じゃあ、行きたくなかった日本にわざわざ行ったのはのため?」

「そうなる。」

「一度も会ったことのない妹のために・・・。」





しんみりしてきた空気。





「まあ、ビデオを次、まわすよ。」





再び再生されたビデオ。


画面に映ったのはまたもやお兄さん。







『何度も言ってんだろ。イノセンスは俺の妹が持っている。
 でも、俺はこの戦争にあいつを巻き込もうとは思っていない。
 ちなみに対AKUMA武器は適当に銃にしておいた。
 ただ、が自分を守れるようにと作ったからなあ。戦闘向きじゃねぇよ。
 ってことで、俺は妹とともに日本に住む。認めねぇとは言わせねぇ。
 まあ、なんと言われようが勝手にする。俺は妹のところに行く。』







「スゴイ人・・・。」





かっこいいさ。
めちゃくちゃかっこいいさ。







『絶対ここに妹を連れてなんて来ねぇよ。戦場に立たせるなんかゴメンだね。』







兄の思いはむなしく、当人は戦場に現在いるってわけか・・・。





「まあ、こんなところだね。」

「ちなみに両親が殺されて、が本部に一時帰還しているときは、クロスが嬢と共にいたそうだ。」

「クロス師匠と!?」





アレンがショックを受けているさ。

ユウは無言で青い画面を見詰めているし・・・。





のお兄さんは・・・にとってのお兄さんは、私にとってのコムイ兄さんと同じような存在だったのね・・・。」

「そうかもね。」





は一人でいろんなものを背負ってんのかな。



こんだけ強烈な兄貴だと、ユウ・・・勝てないんじゃないか・・・?

ま、あとはユウしだいか。










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反省。

お兄さんはこういう人です。(めちゃくちゃ。
でも気に入ってます。
はい。
ってか、なんなんだろう、この話・・・。

瀬陰暗鬼。