抱きしめたくなった。
離したくないと思った。










参拾










目を開けたら真っ白な空間。
あまり好きではない場所。

ふと横を見たら規則正しい寝息を立てているが居た。
目の下には涙のあと。

また泣いていたのか?

誰を思って?
兄貴?


髪・・・長いな。
白い肌に黒く長い髪。
薄い桃色の唇。
長いまつ毛。





「ん・・・!?私、寝てた!?」





凄い勢いで起きた。





「神田・・・?起きたの?もう大丈夫なの?」

「あぁ。」

「ここで寝てる神田見てて、私・・・不安だったんだからね!!
 アレンも神田も無茶しすぎだよ。ここまで来る間、心臓止まるくらいの思いだったのよ?悪い知らせなんて聞きたくないよ。」





無性に抱きしめたくなった。

だから、本能に従って抱き寄せた。





「何すんのよ!」

「うるせぇ。」





抱きしめたかったから抱きしめて何が悪い。





「・・・生きてるんだね。生きてる。」





少し力を入れて抱きしめた。


離したら壊れてしまいそうで。

それでいて、愛しくて。


人が流す涙でうっとおしいと思わなかったのは初めてで。

でも、泣かせたくないと思ったのに、泣かせてしまった。

それについての罪悪感。


その罪悪感に勝るくらいの愛しさ。



もっと触れたいと思う感情を押し殺してもっときつく抱きしめた。










*








が買出しに言っている間、モヤシがきた。





のこと、泣かさないでくださいよ。」

「うるせぇ。」

「神田がそんなんだからが泣くんです。」





わかってる。
あいつの涙の原因が自分なことくらい分かる。





「僕は、好きな人の涙は見たくないですし、できれば笑ってて欲しいです。」





モヤシの言葉に反論ができなかった。





「もし、が神田と居ることで涙を流すなら、僕は神田を許せません。は僕がもらいます。そして、邪魔はさせませんよ。」





反論できない自分が情けなかった。






NEXT


反省。

アレンガンバレー!!!(コラ
めっちゃ頑張って欲しいです。
ってか、神田ある意味変態っぽかった。(ォィ
ってか、兄貴って・・・
いい加減にしてほしいわー。(笑)
ってかさ・・・アレン、まじでがんばってー。

瀬陰暗鬼