任務で一人で列車に乗ったのは初めてだ。
弐拾捌
隣にはコムイに貰ったゴーレム。
外にはファインダー。(号車の外)
一人だから部屋は用意してもらえないし。
「おねーちゃん♪」
女の子に声をかけられた。
「何?」
「お隣、座っていい?混んでるから。」
「どうぞ。」
酔い止め飲んでおいてよかった。
「おねーちゃん、どこ行くの?」
「ドイツ。」
「へぇー。僕ね、フランスに行くんだあ♪」
「フランスかあ・・・行ったことないなあ。」
「エクソシストなのに?」
「あら、よく知ってるね。」
「有名だもん。あ!ティッキー!!!!」
エクソシストって有名なんだ。
「何?座らせてもらってんの?」
「うん♪」
「エクソシスト?」
「えぇ。」
エクソシストって有名なのに珍しいものなんだ。
「ふーん・・・」
観察されてる感じ・・・。
「新米さん?」
「いや・・・常に教団内にいるもので。」
「弱いの?」
「そうね、弱いわ。」
「僕、おねーちゃん好きだなあ。今度遊ぼうね♪」
今度遊ぼう?
「俺はティキ。ティキ・ミック。」
「僕はロード・キャメロットだよー♪」
「じゃあまた、素敵なお嬢さん。」
チュッと軽いキスを手の甲に落として二人は去って行った。
本当、よくわからない人たち・・・。
この人たちを本当に知るのはもっと後のはずだった。
NEXT
反省。
連載当初はださないつもりだった、ティキとロードちゃんです。
最終的にこの二人はもう一回か二回出てくる予定です。
まあ、予定は未定なので・・・
ただ、この二人を出すためだけの話でした。
瀬陰暗鬼