あの時、二度と裏切らないって誓った。
拾肆
私は今、司令室にいる。
「これが、報告書。それにしても、イノセンスの原石はとっても綺麗なのね。」
「うん、綺麗だよねー♪僕もはじめて見たときは思ったよ。」
見慣れると綺麗だと思っている暇もないのか・・・。
「さて、本題に入っていいかい?アレン君から受けているし、実際ティムキャンピーの映像記録も見たからね。
すごく驚いたよ。あの力があるならお兄さんは死ななかったんじゃない?」
違う・・・兄さんは・・・
「私がこの力を・・・この呪いを手に入れたのは兄さんが死んだ直後よ。」
持っていなかったんだもの、使えるわけないじゃない。
「詳しく話してくれるかい?」
「覚悟してここにいるわ。全てを話します。」
病院で、神田に話したことをそのまま繰り返すように伝えた。
でも、涙は落ちなかった。
「じゃあ、ちゃんがもし、裏切ったら・・・」
「神田はあの時と同じ傷を負います。」
分かっていてこの力を使った。
「ちゃんはあんまり戦闘向きじゃないのかもしれないね。」
「戦い慣れをしてないからです。」
今まで私はエクソシストではなく、普通の人として生きてきた。
言い訳に聞こえるけど・・・戦いは得意じゃない。
「とにかく辛い過去を話してくれてありがとう。」
頭を撫でるコムイの手に安堵感を覚えた。
「僕の事を兄さんって呼んでもいいからね。」
「私の兄はコムイみたく変態じゃありません!!変わり者ではあったけど。」
それでも、大好きだったんだ。
我侭で自分勝手で気に入らないとすぐ拗ねるし、すぐ抱きついてくるけど・・・。
大好きな兄さんだったんだ。
「ちゃんはお兄さんのこと大好きだったんだね。」
「はい。すごく好きでしたよ。」
「じゃあ、これをあげようかな♪リナリーとお揃いのロケット!!
リナリーにはあとで僕の写真を入れてあげるつもりなんだけど、ちゃんにはお兄さんの写真。
反対側に別の写真を追加することもできるからね。」
何で教団に写真が残っていたんだということよりも、兄さんの顔が見れたということが何より嬉しかった。
「コムイ、ありがとう。本当、うれしい・・・。」
また大きな手で私の頭を規則正しく撫でた。
「ちゃん、一つ聞いていいかい?」
「何?」
コムイの顔がすごく真剣になった。
「再びイノセンスを・・・神を裏切る可能性は?」
あの力を使った時点で決めていた。
私は二度と神を裏切らない。
「そんなこと聞かないでよ。ゼロに決まってるでしょ。」
迷いはない。
あの時、自分に誓ったんだ。
もう、裏切らないって。
NEXT
反省。
あんまし、夢っぽくなーい!!(そりゃな。
結構夢っぽくしよう、しよう思ってるんですけどね・・・。
神田出てないしね。(汗
まだ、自覚どころか、好きも現れてないという・・・(うやーん。
ぐだぐだです。
瀬陰暗鬼