初任務の地は港町とは思えないほど荒んでいた。
玖
「神田、肩、ありがと。」
「モヤシ、AKUMAはどこにいる?」
私のことは無視ですか!?
「近くに居ますよ。でも、ここよりも船の近くの方が多いです。たくさん居て特定ができません。」
「なんで、アレンにはわかるの?」
「僕の左目の力です。今度、説明しますね。」
なんか、単純なことじゃないんだなあってことはわかった。
「とりあえず、イノセンスの保護が最優先ですが、どうします?」
「蹴散らしてあとで探す。」
「賛成。ゆっくりあとでイノセンスを探しましょう。」
報告書によると、レベル2が3体いる。
一人一体ずつ。
「あー!エクソシスト発見!!」
「ほんとだぁ♪えくそしすとぉ♪」
「一人ずつだからナ!!」
「仕方ないなあ。」
「あたしはおんなのこぉ♪」
「俺は白髪だナ!!」
「俺は長髪か。邪魔すんなよー。」
一気にレベル2が3体。
他にレベル1が40前後。
私のでは分が悪い。
でも、やらなくちゃいけないんだ。
「、無理はしないでくださいね!!」
「大丈夫。」
―、行くよ。・・・イノセンス、発動・・・第2開放・・・
「Five...」
の第2開放時は一度引き金を引いたときに一気に撃つことのできる弾数1〜5弾まで指定ができる。
今は敵の数からして、5発。
でも、ポール型AKUMA、レベル1なら遠距離で倒すことができるが、レベル2ではそうはいかない。
至近距離からの攻撃でしか壊せない。
本当に不便な武器だ。
*
40前後いた、ポール型はもういない。
残ったのはレベル2だけ。
「One...」
弾数を減らし確実性と威力を上げる。
近距離戦・・・どこまで体力がもつかだな・・・。
「おねぇちゃぁん、あぁそぼぉ♪」
「遊ばない。壊すから。」
*
何発撃っただろうか・・・体力切れだ。
このままじゃ、負けてしまう。
「しんじゃえー♪」
「殺せるもんならどうぞ。」
強がってる場合じゃないか・・・
レベル2なんてほとんど相手にしたことないもの・・・。
「ッ・・・・」
一発くらってしまった。
蹴りだったからいいものの、痛い。
しかも、その衝撃で屋根から落下したせいか、背中も痛い。
落ちた衝撃のため体が動かない・・・。
「!逃げてください!!!」
3体のAKUMAが私に標準を合わせた。
逃げられない・・・。
そう思ったら一気に気が抜けた。
別に生きたいとか思わない。
だから、別にもういいかな・・・と思った。
「!!!」
神田の声、近づくAKUMA。
私は瞳を閉じた。
*
もう終わったと思った。
でも、いつまで経っても痛みがこない。
一気に死んだ?
でも、自分の心臓はまだ動いているのがわかる。
私は・・・死んでいない・・・・?
生きているの・・・?
私は瞳を開けた。
*
目の前にはAKUMAの残骸が3体。
2体は斬られていた。
もう1体は銃みたいなので撃ち抜かれている。
ようするに3体とも破壊されている。
「!神田!!大丈夫ですか!?」
アレンの声で我にかえった。
「わ、私は平気・・・。」
あのとき、3体のAKUMAは確かに私を狙っていた。
3体の攻撃を一気に防いだ?
そんなはずない。
防げても2体がぎりぎりだ。
なのに・・・どうして痛みがこなかったの・・・?
「神田は?」
「カン・・・・!?」
私に痛みがこなかった理由がわかった。
「ッ・・・」
「すごい出血です!!病院に急がなくちゃ・・・」
「神田・・・なんで、なんで・・・・なんでよ・・・どうして庇ったの!?」
私なんかのために・・・という言葉はつっかえて出てこなかった。
強くなるために教団にきた。
誰も失わないために、もうあんな思いをしないようにするために・・・
そう決めて教団に来た。
なのに・・・これじゃあ、教団に入団した意味がない。
これじゃあ・・・兄さんの二の舞だ。
弱い私を庇って・・・
これじゃあ・・・
そんなの絶対駄目だ。
兄さんの二の舞なんかにさせない・・・・
死なないで。
死なないで。
私のせいで誰も死なないで。
NEXT
反省。
やあーっと、神田夢っぽくなってきたー!!!!!(いえーい!!!
なのに、神田死にそうです。(駄目じゃん。
でもいいんです。
いいんだい。(ぷー。
なんたって主人公ちゃんにはヒミツ能力があるからー!!!(わほーい。
ある意味、反則だよね。
反則・・・。
でも、いいさ。うん。
瀬陰暗鬼