37.vs 次鋒










先鋒戦は何事もなく凍季也が勝った。
凍季也は強い。
負けるはずがなかったもんね。

次は次鋒土門。
相手は・・・南尾さん。
烈火たち曰く、猫目な人。





パーパーパパーパパパパパパパパーンパーン





「何これ・・・」

「バカ・・・」

「カッコイイ・・・・!」

「あいつ・・・背中に何しょってるんだ?」

「私、ここから逃げてもいい?」

「右に同じ。」





恥ずかしいなあ、もう!





「っしゃああーっ!!」

「土門vs南尾、次鋒戦始め!!!」





始まった。
一番不安な試合。










*








空の次鋒の南尾さんは、軟体人間。
土門にとって不利な相手・・・。





「攻撃のパターンが読みにくいな・・・土門じゃ絶対よけきれん!(あーあ・・・)」

「凍季也が読みにくいなら土門じゃ、読めないわね。」

「あぁ。僕は剣だから勝てるが、土門はな・・・。」

「この大会において、圧倒的に不利なのは土門だね。」

「あぁ。この先、力だけじゃ、どうにもならない。」

もみーちゃんも酷いって。土門だって強くなったよ。」





強くなったか・・・。
風ちゃんはどんな修行をしたんだろう。
土門と一緒にしたんだよね・・・?


それより、外野がさらにうるさくなった。

風ちゃんがすごく、怒ってる。





「外野ぁうるせえー!!!」





やっぱり、怒ってた!?

ん・・・?
土門に向かって秘密兵器って・・・





「風ちゃん、秘密兵器って・・・?」

「大丈夫・・・土門は勝つ。」

「じゃあ、止めないよ。」





風ちゃん自身が今、一番土門を止めたいんだ。
でも、止めないのは信じているからで・・・。

そんな状況を止めることはできないよ。





ズザザザ





「土門・・・。」





土門が倒れた。





「・・・・・・・・・・・・・・・戦闘不能とみなし、勝者、南・・・ぷきゃっ!!」

「まだだぜシンパンのねーちゃん。」





胸をつかんでる・・・。
可哀想な審判さん。





「もういいよォ!もうやめてよォ土門くん!!それ以上たたかれちゃ死んじゃ・・・」





柳を風ちゃんが抑止している。
必ず土門は勝つって。



!?



南尾さんが初めてナイフを出した。
そして高く跳んだ。





「いくぜ相棒!!」





相棒・・・・?

あ、あれは・・・





「嘴王ーっ!!」





たしか、三馬鹿の一人が持ってたやつだ。





「ありゃ嘴丸の魔導具・・・!!?」

「秘密兵器・・・。」

「よっしゃあやりなーっ!!」





―その姿・・・蛇の如し。その嘴は速く、確実に敵を捕捉する。そしてその鎖は・・・一度捕えた獲物を逃すことはない!





確か白蛇が嘴王について教えてくれたんだ。
まさしく、その通りっていう光景が目の前にある。


これならば勝てるかもしれないよ!?





「鉄拳制裁!!」





そして土星の輪。

土門の秘密兵器は・・・土門にぴったりだったんだね。



でも・・・





「か・・・勝った!!わはは・・・あら?」





ずん・・・





「土門くん!?」

「バカ・・・体力には限界があるのよ。」

「両者KO!!引き分け!!」





バカはバカを見るってやつかしら。





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・必ず勝つんじゃなかったっけ。」

「土門にしちゃあ、頑張ったんじゃない?」

「いや・・・もう少しです。」

「うん。」





土門の治癒は柳がやるみたいだからほっといて、土門が同点だったから・・・副将戦も戦うことになる。

大将戦は避けたい。


次・・・なら大丈夫か・・・。



風ちゃんの秘密兵器ってなんだろう・・・。










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後書。

ねみー・・・。(ぇ
地震の最中にこんなことしてますよ。
はい。
地震は嫌いですー・・・。
めそめそ。
さてさて、次回は風ちゃんの試合ですー。

瀬陰暗鬼