―もうお前に教えることは何もない凍季也、我が氷紋剣をよくぞ究めた・・・・・・おまえがわしに剣を学んで早七年・・・やはり決意は変わらぬか?

―はい。

―復讐・・・血を求める剣の道は修羅道!いつしか己も血にまみれるぞ・・・

―覚悟しております





そして敵を求め、ここにきました。

師よ・・・


戦いの前、が、





―負けないで。死なないで。いなくならないで。





と言っていた。

何かを失うことを恐れている。
そう感じられた。


それは僕も同じ。



僕は勝つ。










36.vs 先鋒










「水鏡vs大黒!!始めっ!」





奴は棒術師か。

別に名乗らんでも見ればわかるのに・・・うるさいやつめ。


耳障りだ。





「あのきしゃな兄ちゃんなんぞ一発くらえば大穴があくぞ!」





ほざけ。





「だから何だ?つまらない曲芸だ。」





そして、誰が受けるか、そんな棒。





「さすが・・・。」

「あ・・・れを全部見切ってるねみーちゃん・・・」

「何が起こってるかもわからん。」

「いやー人間じゃないっス!」





サル共め・・・(は除く)
これくらいできないで戦いに来たのか・・・。
特にゴリラ。
見えていないってどこまでレベルが低いんだ。





「なんという動体視力よ!!ならば・・・・・・!!」





ステージを・・・・!





「くっ・・・」





目が・・・!





「凍季也!!」





・・・・っあっ・・・。





「水鏡!!」





サルめ・・・せっかくの声のみが響いていたのに・・・(危険思考)





「凍季也・・・?」

「みか・・・死んじゃった?」

「烈火!!そういうこと言わないで!!!」





ぴょこタん





「ひょ!?」

「凍季也っ!!」

「勝手に殺すなミジンコ男。」





お前なんか節足動物で充分だ。





「よよよよかったなーっでもミジンコってひどいなーん?おめえその足!!?」





足?





「本当だ。気付かなかった。さっきの一撃だな。」

「大丈夫?」

「あぁ。」

「おちついとるバヤイかァ!!?」





ミジンコめ・・・せっかくのとの和む雰囲気を邪魔してくれたからには・・・

あとで、覚えておけよ。


ゴリラとサルもキーキー止めようとしているが・・・



まあ、も心配していることだし、ヒントをやろう。





「イヤだね!心配せずともあの棒はくらわない。」

「本当?」

「あぁ。扇風機の止め方知ってるかい?」





馬鹿はわからんでも、はわかるだろう。





「!そっか!!がんばれ!!!」

「あぁ。」

はわかったの?」

「うん。みんなは?」

「コンセントをぬく?」

「念じるぅ!!!」

「壊す!!」

「マヌケマヌケマヌケ」





何でこんなのもわからないんだ・・・。





「答えを見せてる。我が剣『閻水』で!」

「凍季也!五分以内ね!!」





にリクエストされてしまったからには五分以内だな。

とりあえず観客は黙っていろ。
大黒も、ごたくはいらん。


早く来い。





「百本撃!!」





ギャギャギャ





「スゴイ!本当にやっちゃってるよ。」

「扇風機の止め方・・・中心をおさえる事か!!」

「念じるじゃあないのか」

「そんなわけないでしょ。現代の技術力を何だと思ってるのよ。」

ちゃんひどぉい。」

「凍季也は強いよ。負けるわけない。」

「でもああやってるだけじゃあ勝てないよ。」

「大丈夫。勝つって言ってたもの。」





あと三分・・・





「究極千本撃!!!」





愚かだ・・・





「逃げ場は一つとて無いぞーっ!!」

「愚かなのは君だったようだな大黒、僕がいつまでも逃げていると思ったか?」





二分か・・・

僕の勝ちだな。





「僕の剣は相手の動きを、凍らせる!」





空海とやらが氷紋剣について知っているようだが、関係ない。


僕は僕の目的のために勝つだけだ。





「君は決して弱くなかった。あくまで常人レベルの話だけどね。僕にとってはやはり曲芸だった!!」





一分・・・





「そこまで!勝者水鏡!!」





出血もさほど酷くないな。





「凍季也!!足、大丈夫?」

「あぁ。」

「すっげーっ水鏡ィ!!」





・・・(怒)





「きゃーきゃー」

「みーちゃーん」





恥ずかしい連中だ。

それに・・・との会話を・・・





「二人共どいて。治癒するから。」

「はいはーいv」

「さすがだぜ、水鏡。」





当然だ、ミジンコ。





「凍季也お疲れ様。」





を見ると安心がするのはやはり好きだからか。





「凍季也が一番強いんじゃない?火影の中で。」





カチーン。





「風子ちゃんが一番だよ!!」

「俺だぁ!!」

「俺でしょ!?」

「うー・・・ん、凍季也じゃない?」





紅麗と戦うのは烈火の役目だが・・・渡さない。

離したくない。

傍にいたい。



そう思わせるのは君だけだから。










NEXT










後書。

本当にこれ、戦ってるんでしょうか・・・?
戦いの描写が苦手です。
次回は次鋒戦です。

瀬陰暗鬼