懐かしさが残る屋敷
27.火影と陽炎と烈火と
今、影法師に案内された火影の隠れ里に来ている。
私は遠慮したかったが、自分のことも話さなければならないので、参加することにした。
メンバーは烈火、柳、風ちゃん、土門、凍季也・・・と、立迫先生。
烈火は文句ばっかりだけど、なんとかなるでしょう。
凍季也は私が行くと言ったら一緒に行くって言って来てくれた。
心配・・・してくれてるのかな・・・?
そういうとこ、すごく優しいよね。
「ちゃん、梅こぶ茶・・・v」
「私はほうじ茶のが好き。」
それにしても、何してんだろ・・・影法師。
「失礼します。」
お着物だ・・・。
すごく、似合ってる。
着物美人・・・。
「用こそおいでくださいました、この屋敷の主、影法師にございます。」
普段とは違う格好にみんな驚いているみたい。
凍季也は興味皆無みたいだけど。
私は説明の主旨とかはどうでもいいのになあ。
「影法師とは偽りの名・・・私の名は陽炎!あなたの母です。」
・・・。
烈火のお母さん!?
それは私も知らなかった・・・。
火影の関係者なんだろうなあ・・・くらいに思っていたもの。
でも、それなら烈火のことを心配そうに見つめていたのも頷ける。
でも・・・見た目と年齢があってないんじゃ・・・。
それに、紅麗の話とも違う。
烈火は、暴れだすし・・・わけがわからない。
「凍季也、おせんべいがあるよ。」
「食べる。」
気分展開と思ってお菓子に手を伸ばしてみた。
そしたら、おいしくて、びっくり。
この後、烈火の出生。
そして火影についてを聞いた。
私のことはなるべく話さないようにしてもらった。(事前に頼んだの。)
紅麗のことも聞いた。
正直、衝撃が強かった。
そして、思い出せない自分が憎らしかった。
「・・・・?」
「・・・少し、肩、借りてもいい・・・?」
微かに頭痛がする。
また何か、思い出せるかもしれない・・・。
「どうぞ。」
「ありがと・・・。」
私は眠った。
夢としてみた内容は陽炎さんが話した内容とほぼ一緒。
でも、所々抜けている・・・。
私と紅麗との記憶が大分抜けている。
そこを一番思い出したいのに・・・。
「大爺よ。もし、紅麗を殺すと言うならばこちらにも考えがある。は単独一族とし、火影と敵対をしよう。
麗奈は桜火の側室じゃ。引き込むことはできぬが、区麗は連れて行く。火影でなくなれば問題はない。」
お母様・・・
「が離れることは我らにしてみれば自殺行為と同じ。よかろう。の条件を飲もう。」
条件・・・?
「えぇ。では、紅麗への手出しはなしじゃ。大爺よ、紅麗は決して呪いの子ではない。、紅麗、麗奈、帰るぞ。夕食は私が用意しよう。」
かっこいい・・・。
「紅麗、私は紅麗の傍にいるよ。ずっと、ずっと、傍にいる。約束ね!」
私・・・そんな約束してたんだ・・・。
守れてない、守れてないよ・・・。
あ・・・光・・・。
目覚めの合図だ。
今回はここまで・・・。
「ん・・・・。」
「起きたか?」
「うん・・・今、何の話?」
「紅麗が烈火を刺した話だ。」
この話も夢で見た。
私は烈火の治癒をしようとしなかったんだ。
でも・・・結果的に烈火の治癒はしたんだけどね。
「おせんべい、おいしいね。」
「あぁ。手作りじゃないか?」
「そうだね。」
次は時を流れた話。
織田軍が攻めてきて・・・
この日、私は記憶を封じられた。
そして時空流離・・・。
「・・・。」
「ん?」
「ひざ・・・貸して欲しい。」
「いいよ。」
「おやすみ。」
「おやすみ。」
凍季也、寝ちゃった。
つまんないんだね。
・・・・え・・・?
陽炎さんの話からすると、時空流離を使うと不死になる。
じゃあ、お母さんは・・・?
『は不死にはなっていない。』
―黒蝶・・・。どうして?
『には隔世遺伝で陰陽の力もあった。』
―だからできたの?
『そうだ。』
実は、会いたかった。
もう一度だけでもいいから、お母様に会いたかったんだ。
陽炎さんは不死か・・・。
でも、生きているってだけで烈火は私や紅麗よりも幸せだ。
凍季也が起きた。
「殺気?」
「あぁ。」
「どしたのみーちゃん。」
「気配くらい読めるようにしとくんだな。」
「何人?」
「三人だ。」
変な人たちが入ってきた。
気持ち悪い奴ら・・・。
「大丈夫か?」
「平気。私も戦うよ。」
なんかこの人たちは紅麗の手下の兵隊さんたちらしい。
「ブチ殺す。」
「ね・・・え。烈火くんなんかいつもより怖くない?」
「いつもあんなものですよ柳さん。」
「イライラしてんのさ。」
風ちゃんってよく烈火のこと分かってるよね。
まあ、烈火のはわかりやすいくらい馬鹿なだけか。
「。」
「はひ?」
「あいつのとこに居ろ。ここより安全だ。」
「もー・・・心配性だなあ。でも、そういうなら戦うのはやめて離れてますよ。」
あのとき、か・な・り反省したもん。
それに、みんな強くなったね。
ん?
敵の狙いが変わった!?
柳!?
駄目!!
え?陽炎さん!?
「柳!!陽炎さん!!!」
爪丸の鬼の爪が陽炎さんに。
柳が治癒してるから平気だろうけど・・・。
それに、今烈火が陽炎さんのこと・・・
「すごくし合わせよ烈火・・・今・・・『母』と呼んでくれたわね。」
よかったね、陽炎さん。
烈火は、真っ赤だけど。
「ちっちがう!!オレはカムチャカって言ったんだ!!」
「ママー」
「マミー」
「オッパイでももらえ烈火。」
「大事にしなさいよ。お母さん。」
「てめえら焼くぞ、こんちくしょーっ!!」
焼けるものならどうぞ。
と、言いたいところだけど、私はこれからみんなに自分のことを話さなくちゃいけないんだ。
―ねぇ、紅麗。もし、皆が受け入れてくれなかったらあなたの元へ行ってもいいですか?逃げ道に、なってくれますか?
NEXT
後書。
紅麗のことはいつ、思い出せるでしょうねー。
うふふー。(コラ
まあ、100話くらいかなー(笑)
って、これが笑い事にならなかったら笑い事にならないよね。(汗
危ないな・・・。
さて、次回予告。
次回は自分のことを話します。
瀬陰暗鬼