23.炎と火と
「400年ぶりですねぇ・・・・・・烈火!!」
殺してやりたい。
そんな衝動に駆られる。
「400年ぶりだ・・・会えて嬉しいですよ。烈火!」
こいつは確か生まれて一年。
覚えているわけがない。
「へ・・・へへ・・・400年ぶり?何言ってんのかわかんねぇな。てめーとは初対面だ。
でもオレも嬉しいぜ!!やっと会えたなァコラ!!姫とはどこだ!!」
・・・誰が貴様に渡すか。
「実験体の彼女はこの壁のむこうにいます、御安心を・・・は、一室を用意してそちらの方で休んでいます。
気を静めて話し合おうじゃないですか。」
お近付きの印にプレゼントを。
ただ・・・役立たずの首ですが。
烈火に怒りの色が見えている。
馬鹿め。
「何様のつもりだこの野郎!!!」
火・・・
やはり、あの烈火だ。
「やはりな!!これで確信したよ、烈火!!」
弱い・・・弱い・・・弱い。
「炎が!?オレの炎が押し返されている!!?」
「私は話し合おうと言ったんですよ。感情と本能だけで動くのは愚かな動物だ。」
それに、こんなにも弱い。
戦ったとしても面白くもない。
「ふうぅ・・・物事には順序がある。死ぬのはその後でもいいでしょう。」
烈火の怒りが露になっている。
馬鹿な猿め。
「さて、君は私に聞きたいことが四つあるでしょう、一つめ!『なぜ佐古下柳をさらったのか?』。」
あまり父と呼びたくないが、森光蘭の話をした。
名を呼ぶのも嫌なのだが・・・仕方がない。
「なに?治癒の力?アホンダラ!!姫にそんなモンねえっすっとぼけたこと言ってねえで返せ!!」
「残念ですね証拠がある。」
よくよく考えてみれば治癒をされていたのは烈火だったな。
殴りかかってくるとは、結局話し合いもできないのか。
あとで倍で返そう。
「二つめ。『立迫文夫をさらった理由』。」
火影忍軍の話。
何も覚えていない奴が憎い。
父がどれほど辛い思いを(お前のせいで)したか知らないこいつが憎い。
挙句の果て、関係ないと言った。
「関係あるんですよ。まあ、後ほど話しましょう。三つめ。『をさらった理由』。」
「も治癒の力か!?」
「いえ。の力の存在を森は知りません。彼女は私が個人的に欲しかった。最愛の人。」
「「「最愛!?」」」
「えぇ。四つめ!『私は何者か?』君とと同じだ!私も君もも火影一族の人間だ。
まあ、はその中のと呼ばれる一族ですが。時を流れてきた忍びなんですよ・・・」
信用していないようだ。
まあいい。私も聞きたいことがある。
「信じる信じないは御自由に、これで私の話は終わりです。
今度は私の質問に答えてもらいたい。あなた方に導具を渡したものはだれです?」
「影法師だ!」
・・・・・・・・・影法師・・・
心当たりの女は一人。
「影・・・法師?・・・・・・その女は口元に二つホクロがありますか?」
「あったらどうした!!?」
陽炎だ!!
あいつもこの時代に流されてきていたのか!!
「・・・・・・よろしい、座談会は終わりだ。これで君達の黒幕を知る事ができた!」
「話は済んだな?ほんじゃやらせてもらうぜ。だいたいオレは忍に憧れてはいるが大昔の忍者じゃねぇよ!」
「愚かな・・・螢が光る程度の光で私に挑むか?下で少々頭を冷やしてくるのですね。」
奈落の底へ御招待。
「再びここに上がってこれたら相手になりましょう。上がってこれたらね・・・・・・」
手を踏んでいるから痛いでしょうね。
「紅麗・・・覚悟しやがれ!!その顔泣き顔にしてやる!!首洗ってまってろ!!オレが!花菱烈火がぶっ殺す!!!」
無理だな・・・。
まあ、楽しみにしていよう。
「自ら地獄の穴に落ちていくか・・・おまえの力・・・見せてもらおう。」
そして・・・おまえ達には渡さない・・・絶対に・・・。
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後書。
紅麗です。
なんか面白くなってきましたね。
原作沿いですけど。
紅麗の考えが水鏡さんと同じことに気づきました?
二人は似てると思います。(えへ。
二人とも好きです。
さて、次回予告です。
次回はみんな鉢合わせです。
主人公ちゃん暴走します。(ぇ
瀬陰暗鬼