烈火たちが私の元に来た。








内心怪我をしていなくて安心している。









15.場所













「影法師ー!!」




















烈火の声。

行かなくては・・・。












でも、本当は・・・。



















「出てこい!こんにゃろ!!」














それにしても・・・忍装束・・・とても、似合ってるわ。

さすが、桜火様の息子。


















「なにィ影法師?・・・ってもしかしてあの怖い女?」

「ほかにどんなヤツがいるんだい、タコ!」













結構、酷い言われようね・・・。















「今回の件もやっぱおまえだろ!?ツラ出せコラ!!」

「てめぇバカ!そんな都合よく出てくるかよ。(チョップ。)」

「ホントだよ花菱!なんの確信があって・・・」














私は犯人だと思われているのね。

まあ、当然かしら。

でも、誤解は解かなくちゃ。



























びゅるああ

























「あ!」

「お久しぶりね、御三方。」

「出た・・・」

「ここは、あんたとオレが初めて会ったトコだ。会えるような気がしたぜ!」


















見れば見るほどよく似合っている。

桜火殿、われらの息子はこんなに立派に育ちました。





















「質問は一つ!!てめぇ、姫と先生とをどこに隠した!!」

「・・・・・・・・・今回の事・・・私ではない・・・信じてほしい!」




















私はそこまでしないから。






















「怪しんだよ!あんたがぁあ!!」

「おちつけ風子ォ!!とこいいつつ乳もんだりして」





















・・・・状況を分かっているのかしら?




































すぅ

































「?」

「『影界玉』という火影忍軍、『影』の道具です。能力は『遠目』。遠く離れた事もこの玉を通じて見る力があるの。私が烈火を見つけたのも監視したのもこれの力ね。」


























影界玉、柳さんの姿を映せ。

























カッ
























ボゥ・・・

























「あ!!!姫だ!!」

「元気そうだな。」

「まてよ!柳の前に座ってるこいつ誰さ!?」

仮面の男、それを見て一瞬烈火が怯えたのが分かった。



















やはり、まだ無理だ。





















「仮面の男の名は『紅麗』!!」

「暗・・・い?」

「く・れ・い」



















本当、馬鹿な子だわ。























「彼女と教師とさんは、今の男によって、さらわれたの。」

























はきっと無事でしょうけど、他の二人はどうなるか分からない。

特に立迫は・・・。
































パシ










































ぐんっ























胸倉をつかまれた。

本当、短気な子。




















「どこに?どこにいる!!」

「聞いて・・・どうするの?」

「助けるに決まってんだろ!べらぼーめ!!」

「だめよ・・・」




























嫌よ・・・烈火が死ぬのは嫌。

























「行けばあなたは死ぬ!私は・・・そうなってほしくないの!

時期が早すぎたわ・・・まさかこんなに早く紅麗が動くとは・・・

今のあなたは100%、紅麗には勝てはしないでしょう。だから・・・」


























「影法師!!」





























烈火が土下座をした。

もう、私には止めることなどできない。

























「頼む!!教えてくれ!!」
























風子さんと土門君はすごく驚いている。























「そいつがめちゃくちゃ強くても・・・死ぬことになってもだ。オレは行く!姫は君主・・・・・・オレは忍だ!!!」
























烈火・・・
























「一生の願いだ。影法師!!」

「・・・・・・・・・」



























もう、何があっても行く気なのね・・・。
























「立ちなさい、烈火。」






















仕方がないわ。

きっと、この強情さは父親譲りね。























「わかりました、もう止めません。そのかわり・・・必ず生きて帰ってくること!約束してくれますね?」

「するするするーっ!!」

「きゃっ!」






















烈火に抱きつかれた。

いくら母だといっても照れます。


















「ありがとなっありがとなっ!オレ、あんたはもっとやなヤツと思ってたよォ〜みなおしちゃった。」

「・・・・・・・・・・・・////」

























照れてる場合じゃない。

地図を渡さなくちゃ・・・。





















「紅麗は三県離れた山奥の洋館にいます。詳細はここに。」

「ねぇ、はどうしてる?」

「そうだ!は?」


「同じく洋館にいると思います。

ただ、がいると思われるところには強い結界があって影界玉でも映すことができません。

がいると思われるところだけ、他のところの倍以上の結界が張られているのです。」


「じゃあ、の安否も不明ってこと!?」

「いえ、攫われた三人の中で、もっとも安全なのはです。紅麗はには決して危害を加えません。」

「どうして言い切れるのさ。」

「それは話せません。でも、だけは確実に無事なことは保障しましょう。」

「ふーん。ま、無事ならいいや。」


「土門くん・・・どうしても行くなら止めません・・・でもあなたに渡したいものがあります。

『土』の魔導具、『土星の輪』!!烈火には炎、風子さんには風神があるよう、あなたもそれを。

言っておくけど、導具には導具でないと戦えない。

導具とはそれほど強力なのです。」


「・・・・・・・いらね!!オレにはこの“力”がある!!」


















ごめんなさいね。

鼻輪と入れ替えさせてもらうわ。
























あなたたちには勝ってほしいの。



































「よし、行くか烈火!!」

「よしゃっ!!」


















烈火が急に止まった。





















「なぁ、影法師。ちゃんと生きて帰ったら・・・聞きてぇ事が山ほどある!全部教えてくれるか!?」




















立派な忍者に育ったわね、烈火・・・・・・

もう、隠し事をする必要もないでしょう。

その時はすべてを・・・母がすべてを語りましょう。













































さて、もう一人。

水鏡凍季也を。









































*




























「影法師、と柳さんは無事なんだろうな?」

「柳さんは分からない。しかし、は無事よ。紅麗はに危害を決して加えない。」

「場所はどこだ。あの動物達じゃ不安だ。」

「詳細はここに。」

「影法師、お前は何がしたい?」

「いずれ、話します。」

「まぁ、いい。」



























烈火、風子さん、土門くん、水鏡くん、負けないで。

そして、みんな無事に帰ってきてね。










NEXT









後書。

陽炎ままん大好きです!
美人さんだしねー。
まあ、主人公名前だけがこれから多く続くと思います。
原作沿いものの難点はここね。
次回予告でーす。
次回は石造を壊します。
それだけです。

瀬陰暗鬼