13.拉致
「あ、ちゃんっ!!」
ぽけーっと学校の帰りに歩いていたら呼ばれた。
「柳、どうしたの?」
「これから立迫先生の家にね。烈火くんとお邪魔するの!!」
「へぇ。よかったね。楽しそう。ってか、立迫先生って?」
「二年生は日本史ないもんね。日本史の臨時教師なんだよ。」
「へぇ、そうなんだ。」
「あ!ちゃんも一緒に行こうよ!!ね?いいよね?烈火くん!!!」
「おー。行こうぜ。立迫先生が忍者の話を聞かせてくれるんだってよ!」
「忍者には興味ないけど、行く。でも、私邪魔じゃない?」
「全然!」
「一緒に行こう!!」
「うん。」
誘ってもらえたってことがすごく嬉しかった。
私は、このとき一緒に行ったことを後悔はしないよ。
*
「奥さん美人!!」
「あら、ありがとう。」
結局忍者の話はつまらないので、奥さんの博子さんと一緒に台所にいます。
何であんな人にこんな美人が・・・勿体無い・・・とすごく思います。
「三人とも夕食食べてってね。」
「私も手伝います。」
「私も。」
「じゃあ、烈火くんに言ってくる。」
「買い物の支度しなくちゃね。」
「雨、降ってますね。」
「傘があるから使ってね。」
「「はーい。」」
*
「いっぱい買いましたね。」
「人数が多いと嬉しいわ。」
私達がいる位置はアパートの階段の下。
そこから人が担がれて降りてくるのが見えた。
「あなた!!!」
「立迫先生!?」
ズブッ
そのとき、私の体が反応する間も無く、博子さんが木のような物で串刺しにされていた。
「お姉・・・いやああああああああああああ」
「博子さんっ!!っ・・・我が蝶よ、博子さんを救出せよ。」
三匹。
「なんだあ!?蝶だと!?」
「(!?あの子、昨日紅麗が言ってた子だ。傷付けたら・・・殺されるかも・・・。)」
タンッ・・・
目の前に小柄な男の子が来た。
「誰?」
「お姉ちゃん、さん?」
「え・・・うん。そうだけど・・・」
あれ?
こういう時って答えちゃ駄目?
「そっか。探してたんだ。」
「えっ・・・?」
急に眠くなった。
「木蓮、この子も連れてくよ。さっきの蝶が気になるしね。」
「構わねぇが、俺に運ばせろ。」
「・・・誰が・・・」
もう意識が消えかかっている。
意識が薄れていく中見たのは烈火の顔だった。
「ごめん・・・烈火・・・。」
*
「俺がこのお姉ちゃんを運ぶ。木蓮は立迫と治癒のお姉ちゃんを運んでよ。」
「ちっ・・・女2人がいいのによぉ。」
「ほら!行くよ!!」
私はこの後、自分のことを知るとは思わなかった。
NEXT
あとがき。
やあ、拉致されましたね。
鳥兜は1回自分でも経験してみたいですな。(ぇ
どんな風にしびれるのか!!!(ォィ
死なない程度に!!
さてさて、次回予告!
次回は紅麗と主人公ちゃんがやっと対面します!!!!
瀬陰暗鬼