卒旅 ニ日目 01.日向浩介
朝起きて、風呂!!
昨日から計画してたことで、でも、まさかちゃんに会うとは・・・。
「お!お風呂?」
「あ、浩くん。おはよう。今あがったとこだよ。」
「俺も!混浴もいいけど、ちょっと一人で入りたいときがあるのだよ。」
「何それ。」
くすくすと笑うちゃんに射抜かれました!!
がちゃんってことに少し、納得しきれない自分がいたはずなのに、今は安心してる。
やっぱし、仲間って思う。
「それ、今日の服?」
「変?」
「ううん。似合ってますよ。」
「ありがとう。」
竜や隼人に言われたら顔を赤らめんのかな。
俺らよりも好きって感じがびんびん伝わってくるからちょっと悔しい。
「浩くん、それ何?」
「これ?沖縄のゴーヤジュース!!」
「まずそ・・・」
「そんな風に言っちゃ駄目だ!きっとおいしいはず!!」
「飲むの?」
「ううん・・・。勘の周りを囲って、ツッチーにあげる。」
「あ、そうなんだ(笑)」
どんな反応なんだろうねーって笑いあって・・・
あれ?
ひょっとして男として意識されてなくね?
「ちゃん?」
「あ・・・・うん。なんでもないよ。」
でも、なんかキョロキョロしてるよね?
クエックエチョコボール♪って、違うし!
「言って!手伝う。」
「か・・・髪ゴム落としちゃって・・・その、髪を結びたいんだけど・・・。」
「じゃあ、これ、あげる!!」
珍しくブレスの代わりにゴムを二本つけてたのです!!
「でも・・・」
「いーの!ね、使って?」
「じゃあ、遠慮なく・・・。ありがと。」
やっぱかわいいー。
「浩くん、はい。」
「?」
手渡されたのは二つのコロコロした飴。
「ご飯前だけどね。髪ゴムのお礼です。」
「嬉しい!ありがと!!!」
「私こそありがとね。また後でね。」
「またにゃん!」
もらった飴をほおばる。
口の中で広がる酸味。
「激ウマ!!」
そう溢すほど美味い。
決めた!!
俺は、ちゃんのこと好きだけど、恋仲は望まない!!
だから、こんな風に笑いあえる関係でいたいんだ。
住む世界とか関係ないって。
―あはは、それ、おかしいでしょ。
そう。
こんな感じで・・・
みんなで一緒にいたいな。
NEXT
あとがき。
日向編でした。
それぞれの気持ちの決着です。
ここは・・・書いてて楽しかったです。
それぞれの思いが爆発します。
次はタケちゃんです。
瀬陰暗鬼