卒旅 一日目 02.プール
「プール!プール!!」
「おー!すげー!!!」
「ちゃん遅いにゃあ。」
「もしかして更衣室で襲われてるとか!?」
「うわーん!ちゃーん!!」
「誰が襲うんだよ・・・。女子更衣室だろ?」
『そうだった!!』
「馬鹿。」
更衣室から出た瞬間なんか馬鹿な会話が・・・。
「何言ってんの・・・・?」
「あ、ちゃん!かわいー!!」
「ありがとう。タケちゃんに言われると嬉しい。」
だってタケちゃん可愛いし?
「・・・。(ぽかーん)」
「しくしくしく・・・(涙)」
「うっ・・・・うぅっ・・・・(涙)」
約三名、反応がすごくむかつくんですけど。
「何、あの三匹。」
「の格好じゃねぇの?」
「は!?どこかおかしい!?」
「本人達に聞けよ。」
「う、うん。」
聞くのなんとなく怖いんだけど・・・。
だって、タケちゃんは可愛いって言ってくれたのになあ・・・。
「何処か変?」
「だって、パーカ着ちゃってるし・・・。」
「巻いちゃってるし・・・生足が・・・。」
殺してやりたい・・・。
水死してください。
「露出・・・。」
とりあえず隼人から沈んでいただこうかね。
「竜、たすけて。」
「あぁ。」
こういう時頼りになるのは竜だけだ。
「よく考えろよ。パーカーはプールに入れば脱ぐし、それに足を出してたとする、ここにいる人を見てみろ。ナンパ目的でいるやつは少なくは無いと思うけど?どういうことか考えればわかるよな?」
よくわからないけど、なんとなく説得力はあるよ。
「竜!頭いいな!!」
「納得。」
「俺のは可愛いからなあ。」
「「「いつからお前のになったんだよ!!!!」」」
やっぱり納得させちゃってる。流石。
「とりあえず遊びませんか?」
「賛成!」
「波んとこいこーぜ。」
「スライダーッしょ!!」
「美女!!!!!」
矢吹君、一度死んだほうがいいと思いますよ。
ってかなんでいちいち私、ムカムカしてるんだろ・・・。
ま、いっか。
「?」
「ん?なんでもないよ。」
竜にこのもやもやを知られたくなかったんだ。
_________
「キモチー!!」
「私、飲み物買って来るね。」
「パーカー着てけよ。」
「あ、うん。ありがと。」
せっかくだからみんなの分も買っていこっと。
*
「ね、ね、ねーちゃん一人?俺らとあそばなーい?」
「つーかちょー美人じゃん?ラッキー☆」
誰?
気持ち悪い人たちだ・・・。
どうしよう・・・。
「あの・・・向こうに連れがいますんで、離していただけませんか?」
「そんなこと言って、実は女友達だってオチっしょ?いいじゃん、皆で遊ぼうよ!」
一人って聞いたくせに!最悪だ・・・。
隼人、竜・・・助けて・・・。
______
「なあ、あれさ、じゃね?」
「絡まれてるように見えますねぇ、矢吹君。」
「ですよねぇ・・・俺らのお姫様に絡むとはいい度胸してんじゃん?」
「どうしましょうか。矢吹君。」
「とりあえず、ボッコボコにしたいとこですが、お姫様を怖がらせたくないので救出のみにしましょうか。」
「矢吹君が珍しく頭を使いましたねぇ。」
「そうですねぇ、日向君。」
「あんだと!!」
「け、喧嘩するよりも助けるのが優先じゃない?竜が行っちゃった・・・。」
「「「何ィ!?」」」
________
「だから、離してくださいって言ってるじゃない。やめてよ。」
もうやだ・・・。
一人になるんじゃなかった・・・。
「。」
「り・・・竜ッ・・・」
「悪いけど、この子、俺らの連れだから。」
「あぁ?」
「あぁ?じゃねぇよ、ブ男さーん。」
「は・・・隼人ぉ・・・」
「大丈夫ですか?お姫様。」
「あ・・・うん。」
でも・・・なんでお姫様?
「つーか、俺らのお姫様を狙うとはいい度胸だな。」
「ツッチー・・・。」
「ちゃん、大丈夫?」
「タケちゃん・・・うん、大丈夫。」
「女の子を怖がらせちゃ駄目なんだよー?」
「日向・・・。」
みんなかっこよく見えた。
「去れ。血は見せたくないんだけど?」
「ちッ・・・行くぞ!!」
『おー・・・・』
みんなカッコイイ・・・・。
「あの・・・ありがと・・・。」
「いえいえ。」
「お姫様の安全のためですから?」
「無事でよかったよ!!」
「一人で行動すんなよ。」
「さ、行きますか。お姫様。」
なんか、お姫様ってのもそんなに悪くないじゃん・・・。
「あのさ、ちゃん。日向じゃなくて名前で呼んでほしいにゃ☆」
「え、別にいいよ。じゃあねぇ・・・・浩君ね。」
「まじで!?」
「なんか、タケとセット見たい(笑)」
「あ、うん。そんな感じ。」
「にあってんぞー(ケタケタ)」
「隼人のバーカ!!」
「はーちゃんのバーカ!!!」
可愛い生き物達め・・・。
隼人も大人気ないなあ・・・。
「。」
「何?ッひゃあっ!」
冷たかったです。
「り、竜・・・。びっくりするじゃない。」
「悪い。これ、買ってきた。」
「くれるの?」
「結局買えなかったんだろ?」
「うん。ありがと。」
「別に。」
お茶美味しいなあ。
今更だけど、やっぱり私はこの5人組が好きみたい。
NEXT
あとがき。
ナンパにあいました。
いいんじゃん?はーちゃんかっこいいにゃあ(笑)
いっちゃん好きだ。
でも、ちゃっかりしてる竜も好き。
さてさて・・・楽しみだ。
瀬陰暗鬼