の選ぶ道 04.卒業式








「桜、咲かないネェ。」

「咲くわけないでしょ。沖縄行きなさい。沖縄。」

「じゃあ卒旅は沖縄ネ☆」

「あんたはまだ合格していないんだから合格したらに決まっているでしょう?」

「うわぁーン、チャーン!!」







あぁ・・・昨日、眠れなかった。

幸い、くまは出来てないし、いいけど。










チャン?」

「あ、な、何?」

「キンチョー?」

「え・・・あ、うん。」

「黒銀ね。」

「・・・・違うもん・・・。」







本当はすごくみんなのこと考えてた。

すごく気になっていた。

周りが見えなくなるくらい気になっていて・・・このままじゃ、駄目だ。

挨拶で失敗したら元も子もない。













今は忘れなくちゃ・・・。











___________
















『卒業生代表、。』













ちゃんとやらなくちゃ・・・。

失敗したら何のためにここにいるのかわからない。














「―――――――――――。

…最後に1つ、これからたくさんの出会いがあり、たくさんの別れがあるでしょう。
出会いがあるから別れもあり、別れがあるから出会いがあるのです。

別れは悲しいものです。しかし、必ず出会いは訪れます。だから別れを悲しまないでください。
そして、受け入れましょう。今よりももっともっと輝けるはずです。新しい自分に気づけるはずです。

私は皆さんに出会えたことに感謝します。そして、この別れを強く受け止め、新たな出会いへの架け橋としたいと思います。

卒業生代表、。」







終わった。

全てが終わった。













___________








せんぱーい・・・。」

「やっぱ、寂しいですぅー・・・」

「あはは。暇な時遊ぼうね。」

「はいです!!」

「メールもします!!」

「うん。」












私も寂しいです。

心の中は真っ黒です。













「ア!!」

「どうしたの?」

「門のトコ!!」

「あれは・・・黒銀?」

チャンに言ウ?」

「・・・そうね・・・あまり喜ばしいことではないけれど仕方がないわね。あんな、見てられないわ。」

「ウン!チャン!!こっち来テ!!門のトコ!!!!」










「え・・・?」













隼人と竜がいた。


















なんで・・・?
















私、何も伝えなかった。

何も言ってない・・・。













どうしてここにいるの・・・?

















「・・・・なんで・・・・・」

「いきなヨ。会いたいんデショ?」

「不本意だけど、行きなさい。」

「・・・・うん。2人ともありがと・・・」














涙が溢れそうになった。














すごく、すごく本当は会いたかったから。
















「隼人・・・竜・・・」














「「」」








もう、涙が溢れそうでそれを止めるのに私は必死だった。












「なーんでなにも言わないで一人で決めちゃうわけ?相談してくれたっていいじゃん?」

「いや、決めるも何も選択肢はコレしかねぇだろ。そこじゃねぇよ。」

「じゃあなんだよ!!」












「一言言ってくれてもよかっただろ?。」



















「竜・・・」


















竜の言葉は優しすぎる。










涙が溢れた。























「あー!!泣かすな!!」













「ごめん…ごめんなさい…言いたくなかったの…寂しくなるから…はなれたくなくなるから…言いたくなかったのよ…。」
















・・・」

「あー。ややこしい!!」

「隼人・・・落ち着けって。とりあえず、男装して。」

「黒銀で卒業式やんぞ。」

「卒業式・・・?」

「ほら!」









差し出された手。














そして、そっと涙を拭き取ってくれる手。











大好きな人たちの手。


















チャン、卒旅は沖縄ネ!」

「うん・・・。」

「ちゃんと付き合うのよ?」

「うん・・・。2人とも、ありがとう。いってきます。」

























私は、隼人と竜の手をとった。

















____________




















!」










いきなりタケちゃんに抱きつかれた。



















「タケちゃん・・・」

「電話しても、現在使われておりませんだし、メールしても返ってくるし!!」

「ご、ごめんね・・・」

「でも、戻ってきたし?」

「(きゅん)タケちゃん、ありがと。」















!!』


















3D全員に呼ばれた。














『おかえり!!』
















素直に嬉しかった。















だから・・・




















―ありがとう。


の思いを込めて笑った。



















__________












「そういやあ、男嫌い治ったわけ?」

「ん・・・あんましよくわかんない。でも、苦手意識が強すぎたんかな。」

「ね、ね♪6人で卒旅行こうよ!!」

「卒旅?」

「いいな!それ!!」

「金ねぇから近場とかだったら拒否。」

「竜の鬼ー!!」

「フランス行きたいなあ・・・・」

さん、国内希望!!」

「竜、二人で行かない?」

「友達はいいのか?」













竜の言葉でうーん・・・と考えてみる。











「さっき、沖縄って言ってたじゃん。」

「ふーん・・・いつにする?」

「竜、受験するんでしょ?受かったら行く?」

「だな。」

「なーんーでー!!2人で行っちゃやだ!!」











隼人がうざい。(可愛くも見えるけど・・・)












「隼人も行く?」

「金ねぇもん・・・。」















可愛い生き物め・・・。

















「北海道は?」

「こんな寒い時期に行くの?」


「「「やだ!!」」」












この時期はやっぱ沖縄なのよねぇ・・・。















あ、ケータイ鳴ってる・・・。













「ごめん、電話。もしもし?」

。』

「どうしたの?」

『沖縄はやめてオーストラリアに行くそうよ。コアラですって。』

「いつもながら振り回されるね。」

『日時は後ほど。』

「電話かメールで。」

『じゃあね。』

「またね。」















オーストラリアかあ・・・パスポート探さなくちゃ。















「電話終わった?」

「あ、うん。」

「やっぱ、国内って言ったら沖縄でしょ?」

、沖縄にしようよ!!」
















タケちゃんかーわいーv


















「うん。」

「じゃあ、予約とかは竜、よろしく。」

「あぁ。」


「「「じゃ!ここで!!ばいにゃん♪」」」


「おー。」

「ばいばい。」

「じゃあな。」









__________












「卒旅で浮れんのはいいけど、のことどうすんだよ。」

「とりあえず、泊まる部屋は2つ。で、誤魔化す。」

「でも、温泉とかあるし。」

「あー・・・温泉っていう敵がいたか・・・」

「プールにも入りたいよね・・・。」

「むー・・・」

「せっかくの機会だし、ばらす?」











うわ、2人ともめちゃくちゃ顔崩れてるよ!!














「何・・・?駄目?」

「駄目じゃねぇけど・・・日向とかめっちゃ狙ってくるよな・・・。」

「あぁ。」

「でも、俺らが守れば問題ねぇか。」

「だな。」

「じゃあ、ばらしちゃう?」


「「あぁ。」」


















よし、旅行がすごく楽しみだなあ。



NEXT


あとがき

えっと・・・次に繋がる感じで。
ドラマ終わりました。(ォィ
ってか、ドラマは、実は3本前に終わってたり・・・?(笑
気にしない気にしない。
ここから完全オリジです。

瀬陰暗鬼