三月に入って大分経ちました。

私も大分この環境に慣れてきました。





そして、もう、こんな時期です。





の選ぶ道 01.告げられたこと







「えー・・・今日は、卒業式の練習をします。」


『えー!!』
















久美ちゃんの言葉に私はもうすぐ卒業だと思わされた。














とりあえずブーイングがうるさいです。











「えーじゃない!!」












久美ちゃんの一喝でクラス中がやむ。

当初はありえなかったと竜が言っていた。
















「そんなのやる必要ないって!」



















いや、君たちはほかの人の何倍もやる必要があると思うよ。

絶対あるよ。

式に出るなら、絶対やらなくちゃ駄目だよ。












「何言ってんだよ。お前達が立派に巣立っていく晴の舞台なんだぞ?しっかり練習してシャキーン!と決めたいじゃねぇか。」














そのシャキーン!はおかしいですよね?



















ってことで、とりあえず、練習することになりました。













______














「3年D組入場。」














どうやら入場からやるらしい。









それにしても・・・みんなボロボロですね!!

一つ一つ普通じゃ注意されないところでみんな注意されてるよ。

最終的には行進をし始めましたし・・・運動会じゃないんだから、行進はないでしょう。

久美ちゃんも焦り始めちゃったし。














すでに、危険な状態です。










「や、あの!一度にあれこれ言われてもちっともわかんねぇんだよ!!」













それは馬鹿だからだよねぇ?















「普通に歩くことがそんなに難しいのか?」















入場って普通に歩くものだったっけ?

まあ、この人たちの場合世間の普通に歩くってのが最上級の歩き方かもしれない・・・。













_________















「続いて、校歌斉唱。いち、にの、さん、はい!」

















校歌知らないなあ・・・って皆も知らないの!?

ここ来て、3年目ですよね・・・?










あ、でも、知ってたら逆に驚きがあるかも・・・。












って、久美ちゃんも知らないらしい。(駄目じゃん。)














__________












「卒業証書授与。3年D組代表、矢吹隼人。」

「うっし。」














いや、そこは「はい」でしょ!?









「卒業証書・・・」

「あ、どもー。」

「ちょっ・・・ちょっと!」
















勝手に取っちゃった!?












「どーもじゃなくて!」

「なんだよ!?」

「ちゃんと両手で受け取って頭を下げる。」






え、そこ?

問題はそこですか?

まず、読み終わってからですよね・・・?














「はい。」

「ういっす。」













それ、頭下げてないですよね・・・?

どっちかって言うと上げ過ぎたって感じですよね?












「卒業証書もらったってことは卒業式!?」


『うおー!!』


「ほしい奴!」


『いえー!!』












え、それ名前はいってないし。

はんこも押してないんだからただの紙と価値は一緒ね・・・?

















「こんな調子で卒業式大丈夫か?」

「無理でしょうね。」

「やっぱり?」

「うん。」























心配だなあ・・・。






















____________

















「もしもし?」

ちゃん、大変なのよ!!』

「どうしたの?お母さん。」

『卒業式被っちゃった。』

「え、嘘!」

『本当なのよ。ごめんね。コレばっかりは。』

「仕方ないよ。白菊のほうにもちろん出るよ。私、挨拶もあるし。」

『退学届けを出しなさい。中途半端はやめましょう。』

「もちろん。そのつもりでいるわ。」

















これは昨日、お母さんから着た電話。

久美ちゃんとこの5人にはどんなことがあっても話さなくちゃいけないと思ってる。


















、具合悪い?顔色悪いよ。」

「あ、ううん。大丈夫だよ。」














心配されている場合じゃないのよ。

そのとき私達の前に変な人が来た。

他の5人は知っている人らしい。













「お久しぶりぶり。」













何この人・・・変。


















「相変わらずつるんでんだ。」















やな感じ・・・。















「別に警察の世話になるようなことしてねぇんだけど。」









え、この人警察なの!?

悪者みたいなのに・・・人を見かけで判断しちゃ駄目だね。












「工藤の居場所しらねぇか?」

「工藤?」













え、工藤って誰?

みんな知ってるのに私は知らないとか寂しいよ。

















「アイツ窃盗でパクられたんじゃねぇのかよ。」

「はあー・・・・昨夜逃げやがった。」












ってか、パクられたっていうのはわかんなかったけど・・・刑務所から逃げちゃ駄目だよ!?

悪い人じゃん。















ってか、みんな普通に驚いてるし。

隼人と竜の目の色は変わったし・・・。


















「奴らはお前らの先輩だよな。なんかしらねぇか?」















え・・・先輩?

ってことは必然的に私の先輩ってことになるのかな・・・?

やだな・・・。

















「しらねぇよ。」

「あぁん?お前ら卒業前に善からぬ計画考えてんじゃないだろうな!?」

















知らないって言ってるのに・・・この失礼な人ムカツク。


















「しらねぇってんだろ。」






















まあ、怒って当然だね。














「そうか。邪魔したな。」


















え、帰るの?

ってか、皆に謝ってないし。











「刑事さん。謝ってくださいよ。疑って、違ったのに可笑しくないですか?」













「あんたは?」

「あなたが名乗らないのに名乗る義務はありません。」

「なら、アディオス。」














帰っていった!?

しかもタケちゃんをバシッて!!







本当ムカツク!!







「タケちゃん、大丈夫?」

「う、うん。」









「ねぇ、工藤って誰?」











5人は全て話してくれた。








工藤のこと、竜と隼人が酷い目に合わされたこと。








本当、酷い奴だ・・・。









あの刑事のほうがましに見えた。











そんなことがあって自分のことを言うチャンスを逃してしまった。


NEXT

あとがき。

ドラマ最終回にたどり着きましたね。
ラストスパート・・・ってわけじゃありませんが、主人公ちゃんが丸くなってきたなあっと一人思ってます。(笑)
では。

瀬陰暗鬼