プチデート〜竜ver〜
Pururu...
電話が鳴った。
ディスプレイを見て、相手を確認してからでた。(当然だけど。)
どうでもいい奴なら絶対出なかったのに。
「はい。」
『竜だよね?』
「あぁ。」
『今日は暇ですか?』
「一応」
『気分転換に付き合っていただきたいのです。』
「付き合う。」
『いいの!?ありがとう♪』
「後で迎えに行くから。」
『ううん。時計台に12時にしましょ♪』
「わかった。」
『うん。またあとでね。』
Pi...
デート(?)に誘われた。
珍しいこともあるもんだな。と思いながらも、内心すごく浮かれている。
あまり、変なことを言うと隼人と同類になるからこれ以上はやめておく。
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12時
まだは来ていない。
少し安心した。
「竜!待たせてごめん!!」
「全然待ってねぇし。」
「よかった。」
今日のは髪を下ろしていていつもの倍以上可愛い。
俺だけのため・・・ならすごく嬉しいけど、多分そんな考えはないだろう。
コイツ鈍いし。
「竜・・・?へ・・・変だよね。(きゃー)やっぱ、髪だけでも戻すね!!」
「いいから。」
「え?」
「そのまんまでいいから。十分可愛い。」
「んっ///」
照れた?
これで照れるってことは少しは期待していい?(アホ)
「で、何したい?」
聞き方が不味かった。
つーか・・・優しく聞くとか、事前に企画を立てるとか無理だろ。
隼人ならできるんだろうけど。
「うーん・・・甘いもの食べたかったんだけどね、竜苦手でしょ?だからその辺をぶらぶらしませんか?」
「わかった。」
「(何かそっけない。)竜、迷惑だった?」
やっぱつまんなそうに見えんのかな。
すげぇテンション高いんだけど。(どこがですか!?)
「全然迷惑じゃねえよ。」
「良かった♪んじゃ、ぶらぶらしましょ♪」
「あぁ。」
でも、が楽しそうで救われた。
周りから見ても不自然ではないだろう。
少し歩いたトコで見つけたのはアクセサリーショップ。
主にシルバーアクセを多く置いてるっぽい。
「入るか?」
「いいの!?」
「あぁ。」
「やたv」
たまにガキに見えたりする。よく言うならタケぐらいの。
初めて会ったときはすごい警戒心が強かったっけ。
人見知りするって言ってたっけ?忘れてた。
「女物着てるときってかざりっけないな。」
「実は興味なくてね。持ってないの。普段つけてるのは黒銀に行く前日にからもらったのよ。」
「大切にしてるわけだ。」
「うん。」
本当コイツは弟のこと好きだよな。
兄弟とかいたら俺も少しはわかるんだろうけど。
でも・・・は・・・
普通に黒いだろ。(正直者)
まあ、嫌いじゃないか。
「女物ないのか・・・」
「まあね♪今度買おうかなあ。最近のって可愛いよね!クラウンがいいなあ。和服以外どれでも合うし、あ!これ可愛い。」
「小さい方?」
「うん。だって可愛いでしょー?って、竜!!」
「何?」
「何してるのよ!!」
「会計。」
「見ればわかります。」
「ほら。」
欲しいって言ってたやつを買った。
似合うと思ったし・・・それに、
「記念。」
「いいの?」
「どうぞ。」
「なんか、
隼人見たいね。
こんなことしないと思ってたわ。」
あんなのと一緒はごめん。
「冗談よ。わかりやすいんだから(笑)これ、ありがとう。」
はじめて見た俺に向けての幸せそうな笑顔。
ってかこんだけ可愛くて、はまったのは初めてだな。
本当に考え方が隼人化してる。
でも、それは全部が可愛いからってことで。
先ほど買ったものをケースから出して首へ。
少し照れたがやっぱり可愛くて。
このあとカフェで一服して帰った。
帰り際にが笑顔で
「今日はありがと。あと、これもありがとう。」
なんて言うから顔が緩んだ。
あいつらがいたら笑いもんだ。(いなくてよかった。)
今日は久しぶりにすごく楽しかったかもしれない。
NEXT
あとがき。
竜ちゃん暴走気味。(笑)
竜ちゃん視点は難しいです。
以上!
瀬陰暗鬼