それぞれの進む道 01.事実
今日、いきなり久美ちゃんが進路について面談すると言い出した。(なんでだろう?
「んで?俺、進路決まってるしいいでしょ?」
「あぁ。ちなみに大学いったあとどうすんだ?」
「うーん?俺ね、留学したいの。」
「留学?」
「そ。だから留学しようかなーって思ってる。あくまで予定だけどね。スウェーデンとかドイツがいいな。アメリカは嫌なの。」
「すごいな。」
「予定は未定っていうじゃない?行きたいなーって思ってるけど、
もし、好きな人が出来たら一緒に居たいとか思っちゃうかもね。」
「そうか。がんばれよ。」
「うん。ありがと。」
「次は日向だな。呼んでくれるか?」
「うい。」
ガラッ・・・
「次、日向だってさ。」
「おー。」
ガラガラ
「うっし。が戻ってきたし、行きますか。」
「どこに?」
「サボるの♪」
「ヤンクミ怒るよ?」
「いいの、いいの♪まず、公園に行って日向をまつべ。」
「はいはい。」
公演について、数分後に日向が着ました。(久美ちゃんごめんね!!)
「おまたし♪」
「おうおうおう。終わったかい?」
「即効終了。あ!お前らもしかしてサボりかーい?」
「もしかしなくてもココの4人はサボリでしょうな。
俺はサボリじゃねぇけど。」
ってか、日向に一緒にされるとちょっとムカツクし。(差別になる?)
「面接とかめんどくせぇじゃん。」
「つーか、あいつが一人で張り切ってるだけだしな。」
いや、面接が面倒とか言ってたら、フリーターも無理だからね!!(働こうよ!せめて!!)
「さぁーて、んじゃどこ行く?」
「そうだなあ・・・」
「わりっ!俺、これから仕事なんだわ。」
「は?何、仕事って?」
「夜の仕事ってやつ。へへ、実はさ、すげぇいいとこに誘われたんだよ。多分俺、そこに就職することになると思うわ。
やっぱそろそろ先のこと真面目に考えねぇとな。いつまでもこのままでいられるわけじゃねぇし。
じゃあにゃんっ♪」
猫語キモイ!!
確かに言ってることは一理ある。
でも、そんな言い方しなくてもいいと思うし、
私も決まってない組にしやがった!!(私が一番まともなの!!)
「なんだあいつ。」
「へぇ。就職決まったんだ。日向。」
「あの態度、ムカツク。」
「がそんな風に言うの珍しいな。」
「そう?別に、ただむかつくだけだし。」
「行こうぜ。」
「うん。」
「どこ行くよ?」
「ゲーセン?」
「また!?まあいいけど。ん?りゅーうー?どうした?いこ?」
「あぁ。」
そしてゲーセンに行った。
実は少しつまらなかった。
あとは、無事に帰る・・・ハズだった。
「就職かあ、お前、卒業したらどうすんの?」
「さあ?別に決まってない。そっちは?」
「俺も。」
そんなんでいいのかなあ(笑)
でも、私が口出しする問題じゃないし。(多分)
「わ!」
急に止まった竜にぶつかった。
「竜・・・急に止まんないでよ。」
「いや、ごめん。」
「仕方ないなー。許す。」
「なんだこれ・・・」
「変な財布。」
「あ・・・。」
写真がはってある・・・。
あれ・・・?この人って・・・。
「ミノルさん・・・。」
「知り合い?」
「まあ、ちょっとした知り合い。
あ、」
「あの人?」
「多分ね。」
何か叫んでるし。
ミノルさん・・・。大声出しすぎです。
ってか、財布落としててよくお金があるって言えるなあ。(ある意味すごいね。)
「あの・・・これ・・・」
「俺の財布!?」
「そこで拾ったんすけど。」
「お前ら正直に届けていいやつだなあ。ちょっと一緒に飲んでこう!!よっし、一緒に飲もう!!親父!!タコタコタコ♪」
「いや、俺等学生だし。」
「つーか、酒臭っ。」
「食ってけ食ってけ!!」
「ミノルさん・・・」
「お、嬢じゃねぇか。」
「どーも。楽しそうね。でも、私達学生だからお酒は駄目ですよ?」
「そうか!んじゃ大根食え。」
「んじゃ、お言葉に甘えて。」
「・・・。」
「んじゃ、俺も♪」
__________________________
数分後
「わりぃなあ、兄ちゃん。」
「何でこんなことになんだよ。」
「重い・・・。家、どっちっすか?」
「あっち♪」
「どっちだよ!!」
「・・・。(苦笑)私、知ってるから大丈夫。」
久美ちゃんが家にいませんように。
お願いです。(だっていたらヤバイし。)
「いやあ〜飲みすぎちゃった♪こんなトコ、お嬢に見つかったらえれぇ騒ぎだ。」
「「お嬢?」」
ミノルさん!喋っちゃ駄目でしょ!!(きゃー!!)
「うちの四代目だよ。」
「よ、四代目って?」
それ以上言っちゃ駄目ー!!(きゃー!!)
「やばい関係かも。」
「うちのお嬢は美人でよ。喧嘩は強ぇし、頭はいいし、どこに出しても恥ずかしくない、大江戸一家の自慢のお嬢だあ!!」
「「大江戸一家?」」
本当に久美ちゃん、家にいないでね!!
ごめんよ!!(うわーん!!)
そして、大江戸一家。
「ただいまあ〜♪」
「ミノルぅーっ!!貴様はあっ!!」
ベシッ・・・
うわー・・・相変わらずだなあ・・・菅原さん。
ココはいつもすごいなあ。(いつものことなのでいたって冷静)
ってか、隼人と竜、引いてる。(きゃー!)
「何?菅ッちゃん♪」
「「あほうっ!!」」
「スイマセンでした、お兄さん方。わざわざ家まで届けてもらっちゃって・・・」
「いえ。」
「大丈夫です。」
「菅原!!」
「へい!」
「こちらさんがたになんかお礼を差し上げろ。」
「へい!!」
「いえ、別に大丈夫です。」
あぁ、早く帰りたいオーラがでてる。(普通そうだよね。)
「では、もう帰るんで。」
「いや、それじゃあ、あっしの気がすまん。」
「さ、どうぞ。」
この二人って諦めが悪いもんな・・・逃げられないな。
「この際、こう言ってるし、少し上がっちゃえば?(自棄)」
「嬢!来てたんですか。お二人の後ろで良く見えませんでした。」
「どうも。お久しぶりです。」
「お嬢が来るまであがってな。」
「あ、ありがと。」
そっか、久美ちゃんいないんだ。(よかった。)
そう思った矢先・・・
ガラガラ。
「ただいまー!!」
「お帰りなさい、お嬢。」
「久美ちゃん、お帰り。」
「お、お前ら来てたのか。遠慮しないであがれあがれ。」
「久美ちゃん、少しは驚いてよ。」
「へ!?
何でここにいるんだ!?」
ごめんね、久美ちゃん。(汗)
「龍一郎さん、お久しぶりです。私、夕食作りますね。多分てつさん、忙しいと思いますし。」
「すまないな。」
「いえ。私の不注意もありますし。」
私が台所を借りて調理してる間、久美ちゃんたちは話をしていた。
「美人のお嬢って、お前かよ。」
「はい。」
やっぱそこなんだ。(笑)
久美ちゃん美人だけどな。
あ、鮭があるからムニエルにしよう。(単純に食べたいだけ)
「バカヤロ。お前のせいだぞ。」
「スイヤセン。」
「び、吃驚だよね。こんな人相の悪いやつらばっかりで。で、でもみんな見かけはこうだけど、優しくていいやつらばっかりなんだよね?」
まあ、いい人たちだけどね。
私はすごく好きよ。
「あの、大江戸一家って?」
あ、それ聞いちゃ駄目よ。
ってかほうれん草発見♪(結構楽しい/笑)
「劇団」
「「「「えっ!?」」」」
「旅回りの・・・ねぇ?」
「「「「え、えぇ。」」」」
結構無理があるよ!久美ちゃん!!
「一番端から、大江戸一座の役者、菅原。」
「菅原でございます。」
「それで、こっちは女形の若松。」
「あぁーら、若松って言うのよ。よろしくー。」
「大道具のミノル。」
「キー・・・トントン。キー・・・・トントン。キー・・・トントン」
「花形のてつ。」
「よろ、しく。」
「座長の・・・っ・・・。
駄目だ。もう限界だよ。」
いや、もっと早く気づこうよ。
初めから無理でしたから。
よし、おひたし完成。(こっちは着々と進んでます。)
「見ちゃいられねぇよ。いつまでへたくそな芝居してんだよ。生徒さんがたはとっくにわかってらっしゃるよ。」
「やっぱり?」
「お前、芝居下手すぎ。」
「何で隠すんだよ。」
「若い二人にはお分かりにならないかもしれませんけど、世間とはなかなか五月蠅いもんでして。」
「あたし、家がこういうとこだってばれたら学校、クビになるんだよね。」
理不尽だよね、世の中って。
よし、味噌汁できた。(ココの味噌、美味しいの!!)
「だから、とりあえず隠してたんだけど、わかっちゃったらしょうがないか。」
悲しそうな顔。
諦めた顔だ。
でも・・・
「別に関係ないじゃないですか。先公の実家のことなんて興味ないし。」
「ばらす気なんてねぇよ。」
竜も、隼人も、いい人だもんね。
あ!豆腐崩れる!!(崩れてもいいけど)
「お前ら!!それでこそ、あたしの教え子だ!!」
「わかってらっしゃる。」
「お前ら本当いいやつだな。」
バシッ!!
「お前が言うな。」
「へい。」
「おーし。そうと決まったらまず一杯だ。」
「うんっ♪」
「若松!!こいつら未成年だぞ?」
「そうでやした。」
やっぱ、みんなで笑え合える環境って大事だよね。
「久美子のこと、宜しくお願いいたします。」
「「「「お願いいたします!!」」」」
本当いい人たちだ。
さて、
「ごはん、出来ましたよ?」
「!!ありがとな。うまそーだなっ♪」
「別に、全然いいよ。これくらい簡単だからね。さ、冷めないうちにね。」
「手伝うぞ。」
「うん。」
_________________
数分後。
「うまいッス」
「そう?よかった。」
「つーか、とここってどういう関係?」
「ん?前にね、お父さんが龍一郎さんにお世話になったの。今でもたまにお世話になってるわ。」
「へぇ。」
こうして、久美ちゃんの最大の秘密がばれちゃったけど、一日が終わりました。
何か疲れたね。(そりゃもう、すっごく!!/笑)
NEXT
あとがき
二話に分けるべきだったかもしれない。
多かった。(笑)
この回は1,2で終わりです。
ようするに、次で終わり。
尚更分けるべきだったと思われ。
メニューを考えるのは楽しかったですね。
瀬陰暗鬼