遊園地に行こう 後編



観覧車が止まった・・・。


「何?」

「止まった。」

「はぁ・・・?」

「止まったんだよ。頂上で。」

「運悪すぎ。」

「下じゃなくてよかったじゃん。」

「だな。」

「頂上ってことは一番上だよな?」

「そうね。」

「んじゃあ、キスしようぜ。」

「竜と隼人が!?」

「違うし。俺とが。」

「嫌。」

「即答!?」

「当然。あんな気持悪そうなことできません。」

「酷い!!」

「それに隼人ってどっちかって言うと弟みたいだし。」

「弟!?」

「うん。」

「弟・・・(ガーン!!)」

「竜はお兄ちゃんって感じかなあ。」

「「(身内かよ、俺ら。)」」


二人の様子が何か変です。(なんで!?)


「どうしたの?」

「「絶対のこと落とすから。」」

「は!?何言ってんの!?」

「そのままの意味です。」

「これくらい分かるだろ?」

「分かるけど・・・なんで!?」

「「俺は身内じゃねぇし。ってかこれから身内になる予定だから。」」


二人で呼吸ぴったり!(スゴイ!)
アイコンタクトでもしたんですか!?(驚いた!!)
弟と兄っていうの根にもったのかなぁ?だったら謝るのが先決だけど・・・なんか恐いです(汗)
とりあえず、一周に一時間かかる観覧車で30分乗ったあとに止まって、二人は燃えてる(?)し。
わけわかんない!!


ガコンッ・・・


「キャッ・・・。」


観覧車が動き出した。
その反動で倒れちゃいました。


「大丈夫か?」

「あ、ありがとう。」


竜が支えてくれました。
だから兄貴みたいなんだよ。
それにしても、普通に竜ってかっこいいよね!(きゃー)
初めて間近で竜の顔を見たなあ。綺麗だなぁ。
この顔が喧嘩で・・・って思うと悲しくなります。(だってもったいない!)


その時頬に触れる柔らかい感触と小さな音。


はぁ!?竜さん!何してるんですか!?


「お礼はこれでいいから。」

「なっ////」

「竜!てめぇ、から離れろ!!」

「やだ。」

「やだってガキかてめぇ!!」

「いつもお前が言ってんだろ。」

「とにかく離れやがれ!!」

「脱、兄貴な。」

「り、竜のアホッ///もー/////」


竜を身内扱いするのはやめようと思いました。(ギャース!)
今日の反省です。
まあ、そのあとは、隼人と竜が少々にらみあって、いろいろ話して、すごく楽しかったです。
またこうして遊びたいな。


「お腹すいたね。あ、隼人ん家今日大丈夫?」

「別に毎日大丈夫だけど?」

「じゃあ今日、隼人ん家でご飯作るよ。」

「まじで!?」

「うん。だって約束したでしょう?」

「“今度家につくりにこいよ。”って言われた気がするんだけど、気のせい?」

「気のせいじゃありません!!」

「服のお礼もかねてね。さすがに竜の家では無理だから。」

「家で作るのは勇気いるよな。」

「うん(笑)」

「んじゃ、早く行こうぜ。」

「ってか何食べたい?」

「は!考えてなかった。」

「考えといてね。」







―――――――――




「おじゃましまーす。」

「ただいま。」

「兄貴?今日は兄貴が夕飯作ってよ。当番でしょ?」

「拓、てめぇ居たのか。」

「久しぶり。」

「竜さん、こんばんは。」

「えっと・・・隼人、この子はどちら様?」

「これ?あぁ、弟。」

「そうなの!?はじめまして。弟君。」

「兄貴の彼女ですか?」

「そうでーす。」

「違うから。」

「絶対違うし。」

「やっぱり。こんな美人な人が兄貴の彼女なわけないもんね。」


(きゅんv)可愛い!!
隼人の弟君、すごく可愛いんだけど!!


「はじめまして。です。」

「あ、矢吹拓です。」

「よろしくね。」

「はい。あの、兄貴とはどういった知り合いですか?」

「あぁ、私、二月から黒銀に男装して通ってるの。ちょっとした理由で。このことは秘密ね。」

「あ、そうなんですか。兄がいつもお世話になってます。」

「うん(笑)あ、冷蔵庫の中みてもいいかな?」

「え?何かするんですか?」

「隼人と約束しててね、夕飯作りたいんだけど。」

「いいですよ。全然入ってない冷蔵庫ですけど。」

「拓!てめぇ。」

「本当のこと言っただけじゃん。」

「てめぇの分はなし!」

「じゃあ、明日から兄貴の分はないからね。」

「ぬ・・・。」

「馬鹿。」


仲のいい兄弟だなあ(兄貴は馬鹿だけど。)


拓くんが冷蔵庫の中を見せてくれました。
本当、なんにもない冷蔵庫でした。


「これじゃあ、何も作れないわね。材料買ってこなくちゃ。」

「すみません。兄貴が全く買い物に行ってくれなくて。僕、部活で週に一度しか行けないから何もないんです。」

「隼人、少しは家事をしなさい。」

「はーい。」

「何食べたい?」

「ハンバーグ!」

「この前も言ってたね。じゃあ、買い物行ってきます。」

「付き合います!」

「拓くん、ありがとう。じゃあ行きましょ。」

「俺も行く!」

「隼人と竜はおとなしくお留守番ね。行ってきます。」

「行ってきます。」

「拓!は俺のだかんな!!」

「馬鹿。」


ってことで拓くんと二人です。
ちょっとドキドキ。


そういやあ、ハンバーグって言ってたねぇ。
メインはハンバーグで、ポトフでもつくろうかな。
ひき肉、ソーセージ、とにかく必要なものが多いなあ。




会計を終わらせて、拓くんが半分以上荷物を持ってくれて。(いいこだなあ。)

「あの、さん。」

「何?」

「兄貴のこと、よろしくお願いします。」

「うん。でも、あれで、結構しっかりしてるのよ?」

「はい。それは知ってます。」

「うん。まあ、隼人って弟みたいなのよね。」

「わかります。この人本当に兄なのかわかんなくなるくらい。」

「あはは。拓くんはしっかりしてるよね。偉いなあ。」

「そんなことないです。」

「謙虚だね。」

「僕、さんと兄貴に付き合ってほしいなあ。」

「え?」

さんみたいな姉が欲しいなあって。」

「うーん。私ね、男の人が苦手なの。今、リハビリ中みたいな感じなんだけど、だからまだ付き合うとかそういうのは全く考えられないの。」

「そうですか。(しゅん。)」

「隼人のこと本気で心配してて隼人は拓くんみたいな弟で幸せだね。」

「そんなことないです////」


照れちゃった。(可愛い!!)


矢吹家に帰ると隼人が隅ですねていました。(笑)
竜と二人で何したんだろ?

「じゃあ、作ります。」

「まって!これ!!」

「何?エプロン?」

「うん。エプロン。」

「つけてほしいの?」

「うん。」

「わかった。」


隼人がすねてた理由はきっとこれね。
とりあえず、借りたエプロンをつけて、ハンバーグとポトフづくり。
種からだから時間かかるかな・・・。


さん、手伝います。」

「ありがとう。じゃあ、ニンジンのグラッセを作ってもらえる?」

「はい。」

「これ何?」

「種。」

「何に使うんだよ。」

「ハンバーグ。ちなみに今冷やしてるこれを加えてこねて焼けばできあがり。」

「おもしれぇ♪」

「つっつくな馬鹿。」

「隼人、邪魔しすぎだから。」

「竜、向こうに隼人(この馬鹿)連れてって。」

「あぁ。」


竜が居てくれて本当よかったと思うよ。
邪魔でしょうがない。








―――――――――



とりあえず、完成しました。


「出来たよ?」

「わーい♪腹へった、腹へった!」

「はいはい。ハンバーグとポトフにしてみました。野菜もたっぷりだし暖かいし、いいでしょ?」

「いっただきまーす!!」

「「いただきます。」」


結局食べてる隼人はガキそのもの(笑)
でも可愛いのよね。


「久々だよな。手作りハンバーグ。」

「母さんが死んでから一回も食べてないから。」

「だから食べたかったの?」

「そういうわけじゃないけどさ////」

「(照れてる(笑))今度また何か作ってあげるよ。」

「まじで!?」

「うん。」

「やったあv大好き!!」

「はいはい。」


そんなこんなで一日が終わりました。
拓くんはやっぱ可愛いと思います。
弟ってやっぱ可愛いのよ。
もちろん、帰ったあとはシャワー浴びてすぐ寝ました。

今日は楽しかったです。
また遊びたいなあ。





NEXT





あとがき。

やっと終わりました、遊園地(笑)
疲れたです。
書くより打ち込む方が大変ですね。
今、時間がないし。
時間があれば打ち込みなんか10分あればいけるんですけど、本当時間がなくてケータイからですし。
大変ですわ。
でもこれからも頑張りますんで。
次回はドラマ沿いですよ。

瀬陰暗鬼