視線の先〜甘くて苦いコーヒーリュキュール入りチョコレート〜
最近私のこと見てる人がいます。
名前は草野彰。
被害妄想とかじゃなくてですね・・・本当に見られてるんです。
だって目が合うもん!!合ったら手を振ってくるし!!
もー!!わたしにはちゃんと好きな人いるのに!!
先輩だけどさー・・・
今日はバレンタインデーです。
先輩に告白したいと思っています。
「ちゃーん♪今日何の日か知ってる?」
「ゲッ!!草野・・・」
「酷いっちゃv」
「うるさい。」
「で、何の日ー?」
「バレンタインデーでしょ?」
「せーかい♪」
「だから何?」
「チョコちょーだい♪」
「草野にあげるチョコなんてないデス。」
「草野じゃなくて彰って呼んで欲しいなりー。」
「・・・・彰。」
「ちゃん大好きだっちゃvコンッ♪」
「・・・・私は好きじゃないの。んじゃ。」
「ありゃー・・・振られちゃったなりー・・・・」
何あれ!何あれ!!何あれ!!!
絶対変よね!!変すぎるよね!!もー、嫌!!何で私なの?!
兎に角今はあんな奴よりも先輩よね!!
昼休みは絶対裏庭にいるって友達に教えてもらったし大丈夫。よし!!
―でもね・・・心のどこかでわかってたはずなんだ・・・先輩には彼女がいるって・・・
「あ・・・」
―人間夢を見たいなるもの。でも何かの拍子に現実に戻される。そんなことわかってた・・・
私はその場から逃げ出した。
先輩には彼女がいて、お互いがお互いをちゃんと好きで・・・
噂にもなっていたから知ってたはずなのに・・・ソレなのにすごく悲しくて・・・すごく辛くて・・・
もぅ少しでよかった。もぅ少し夢を見ていたかった。
「わかってたはずなのになぁ・・・」
涙とは気持ちとは裏腹に心にそって流れるもので・・・こんなことで流したくないはずなのに辛いって悲鳴をあげる心が涙を流す。
自然とこうなることは予測できたはずなのに・・・知ってたはずなのに・・・ただずっと涙か流れ続けた。
「なーに泣いてんのっ?!」
「草野・・・」
こういうときに会いたくない人ナンバー1草野彰
「だーかーらー・・・彰だっちゃ♪」
「はいはい。」
「DOしたぬ?」
「別に。」
「そっかそっか。」
言いたくないことは聞かないでいてくれるらしい。
でも隣に座る理由はわかんない。
「あのねー、一人でずーっと泣いてるとそのうち笑顔を忘れちゃうのよーん。」
「うるさい。ってか誰がそんな適当なことをあんたに吹き込んだの?」
「オイちゃんだっちゃvコンッ♪」
ムカツク!ムカツク!!ムカツク!!!大嫌い!!!!
オイちゃんって人は知らないけどこの馬鹿に変なこと吹き込まないでください。
「ねぇ・・・もぅ、ほっといて。」
「あれー?チョコ渡さないぬ?」
私の言葉は無視ですか?
チョコ・・・そういえば作ったけど渡せずじまいだな。
捨てるか・・・勿体無いけど。
「もういいの。コレは捨てるの。」
「捨てちゃったら勿体無いのよーん。誰にもあげないなら俺にちょーだいv」
「・・・いいよ。」
捨てられるより食べられた方がチョコも嬉しいよね。
「んーvおいしいなりーv」
「苦くないの?!」
「んーちょっと苦いの入ってるぬー。コレなんだっちゃ?」
「コーヒーリキュール。先輩にあげたかったからちょっと大人の味にしたの。」
「今のちゃんみたいだっちゃv」
「は?!」
「甘くて苦いなりー。」
「何それ。」
わけわかんない。
草野って人間?
人間じゃないよね・・・絶対。
甘くて苦い?苦いのはわかる・・・失恋だし・・・甘い・・・?
草野が隣にいるから?
ソレはない。
だって草野は甘いって言うより痛いだもん。
「俺はちゃんのことが誰よりも好きだっちゃv」
「・・・バーカ。」
「ちゃんとっても酷いのよーん。」
「・・・・ありがと。草野のおかげで元気でた。」
「女の子は笑顔が一番なのー♪」
わけわかんないけど本当に変な奴だけど不覚にも少しときめいてしまった。
このトキメキはきっと恋の予感。
「あ!!草野じゃなくて彰だっちゃ!!」
「はいはい。彰。」
「ちゃんっ!!俺のこと好きになって?」
「・・・・考えておく。」
これからは私の視線の先は草野彰になっていそう。
甘くて苦いコーヒーリキュール入りチョコレートのような恋愛もたまにはいいかもね。
〜Chocolate love〜
あとがき
はい。
短い短い彰君でした。
彰君・・・可愛いこだ。
すごく好き。
可愛くないですか?(ぇ
でも僕は修二派デス。
むしろ亀が好きです。
修二の短編書きたい。
でも時間が無い。
むしろ早くごくせんの長編終わらせなくては。
はー・・・・書くの遅くてスミマセンって感じですね。
受験終わったら書きますよ?
思いっきり。
よんでくださりありがとうございました。
瀬陰暗鬼