I'll be with you
〜亀梨和也 memory〜
「あの、好きです。」
手紙で呼び出されて告白された。
でも、答えは一つ。
「ごめん。無理。」
たいていの女はココで泣く。
この女も泣くと思った。
「うん。そっか・・・呼び出してごめんね。部活も大変な時期なのにわざわざ来てくれてありがとう。それじゃあ、がんばってね?」
この女は泣かなかった。
微笑んで去っていこうとした。
だから・・・
気づいた時には抱きしめていた
「か、亀梨君!?」
「何で泣かないの?」
大きめの目をさらに大きく開いて俺を見た。
「何でって・・・。重いじゃない。泣かれたら、困るでしょう?私、涙ってずるいと思うの。だから泣きません。」
「強いね。」
凛としててかっこよくて本当に強いと思った。
「だから、放して下さい。」
「いいよ。泣いて。」
「何で?」
「なんとなく・・・。」
「ずるい・・・。断ったくせに優しくしないでよ。」
「うん。」
頭を優しくゆっくりなでた。
我慢してたものがプツリと切れたかのように涙を流し始めた。
「お願い・・・。放してよ・・・ねぇ!」
「もう、しゃべんな。」
さっきよりもきつく抱きしめた。
目の前で泣かれてもなんとも思わない。
でも・・・目の前で我慢されたら駄目なんだ。
冷たくなんか出来ない。
彼女に突き飛ばされるまでずっと抱きしめていた。
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「亀梨、調子悪いか?」
「いえ、平気です。」
あれから実はすごく調子が悪い。
寝ても覚めてもあの子が気になる。
自殺とかしてないよね!?(そんな話は出ないから大丈夫か。)
大丈夫かな・・・って原因俺か。
らしくないな。
「亀ちゃーん、帰るよ?」
「あ、今日教室寄ってから帰るからさき帰って。」
「おー。また明日!」
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「あー・・・疲れた。」
B組に人影が見えた。(俺はA組)
こんな時間に誰だ?
隙間からのぞいてみた。(覗き魔じゃないからね。)
そこにいたのは仁と女。
あの女・・・この前告白してきた、最近気になる子だった。
ちゃんと笑ってた。
でも・・・胸の奥が痛かった。(チクリって言ったし。)
帰ることにした。
もう俺のこと好きじゃないんだなあって思ったら何か悲しかった。
出来れば忘れないで欲しいなあって我侭なことを思ってみたり。
失くさないでほしいんだ。
少しでも俺のことを好きだって思った気持ち。
そして、俺が言うのは変だけどきっと幸せが訪れるよ。
あれ?なんで涙が出てくんの?
あ、そっか・・・好きになってたんだ、あの子のこと。
抱きしめた時から好きになってたんだ。
気づくのがかなり、遅かったなあ。
あの時我慢して笑ってる姿とかメッチャツボだったんじゃん。
でも言わないから。
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「ちょ、亀梨くん!!邪魔!!!」
「それ酷くない?」
「酷くないです!!仁、助けて!!」
「亀ちゃーん!俺の彼女虐めないでくだパイ!!」
「スキンシップだもーん。」
「「どこがだよ!!」」
今は友達。
あのあと、友達になりませんか?って友達になっちゃった。
だって、片思い中だし?
ねぇ、。
もう、迷わないでね。
ま、迷う時は俺か仁?(笑)
友達として・・・
I'll be with you...
あとがき
亀ちゃんバージョンです。
仁君バージョンとあわせてご覧ください。
ちなみに、仁君バージョンを読んだあとにこっちを楽しんでいただけたらなあって思います。
主人公は可愛いですかー?(は?
瀬陰暗鬼