I'll be with you
      〜赤西仁 memory〜









「あれ?って部活入ってるの?」

「あ、赤西くん・・・。」



振り向いたとき、目がはれていた。




泣いてた?




「赤西くん、部活終わったの?お疲れ様。ちなみに私は部活は入ってないよ。」


そう言って小さく微笑んだ。

さっきまで、泣いてたくせに。辛いなら、笑わなくていいのに。


「赤西くんとこうやって話すの初めてだね。」

「あ、うん。」

「何?何か言いたそうだよ?」

「何で、隠してんの?目、腫れてる。泣いてたんじゃないの?」

「あ、やっぱバレた?やだなぁ・・・。さっき振られたの。」


どうしても強がっているようにしか見えなくて、いてもたってもいられなかった。









抱き締めた。










「あ、赤西くん!?」

「泣いていいよ。辛くない奴なんかいねぇから。」

「っ・・・。」





止めてた何かが溶けるように泣き始めた。





「赤西く・・・涙、付いちゃうよ?」

「いいよ。何も言わないでいいから、泣きな。」

「ありがと・・・。」






































―――――――――――――――――――――――――――

















次の日から放課後(部活が終わったあと)は二人で教室で話した。













「赤西くんって、悩みも不安も無さそうだよね。(笑)」

「ある!あるし!!小遣いが少ないとかあるし!!」

「それ、悩みじゃなくて不満だよ。」






あるよ。不安。



毎日が不安だもん。



いつ、この毎日が崩れてしまうか。



全部投げ出してもいい。










だから・・・君と一緒にいさせてください。








「あのね、笑わないで聞いてね?私ね、赤西くんのお陰で立ち直れたの。暗くて長い夜もいつかは終わって必ず朝が来るんだ!って、思えるようになったよ。ありがとう。本当にありがとう。」







あの時の涙が笑顔に変わった。






もう、俺のこと必要ないのかな。





もう、迷うなよ。









自分の道









不安が現実になった時俺は、告げたんだ。






はもう大丈夫だな。ちゃんと笑えてる。今の笑顔可愛かったし。忘れんなよ、大切なもの。んで、夢とか、想いとか捨てないで。絶対幸せになれよ。じゃあな。」












さようなら









俺があの日、教室に入った理由

がいたから





俺が今教室にいた理由

がいるから





俺が去っていく理由

が好きだから












「あ、赤西くん!!!!待って・・・。待って!!」


は泣いていた。


「行かないでよ・・・傍にいて。好き・・・貴方が好きなのっ・・・。」










抱きしめた










すごく愛しかった



泣かせたくないのに泣かせちゃった。



「あか・・・赤西くん・・・。」

「好き、だからあんときも抱きしめた。大好き。が好き。ずっと傍にいてもいいですか?」

「っ・・・そんなの・・・。」








にキスをした。








微かに聞こえたの声は












「こっちからお願いします///」









っていう照れた声でした。










































_________________________________________________________






































「仁、聞いて、聞いて。昨日大学合格したよ。」

「まじで!?何で昨日教えてくれないのさ!!」

「いいじゃん。」

「まあ、すげぇじゃん?」

「仁はいいなあ。暇で。」

「うわ!!失礼だな(笑)」

「ね、今度どっか行こうよ!ね?」

「いいんじゃん?行きますか。」

「うん♪」












お互い迷わないよ。










I’ll be with you...










あとがき

仁君バージョンでした。
勘が鋭い方はわかると思いますが、別の人バージョンも用意してます☆
楽しんでくださいね。
ってか、主人公ちゃんを可愛い目にしたかったんです。
可愛かったですか?
ただ・・・別の人バージョンを見て可愛さが抜けちゃったら残念ですねぇ。
うーむ。

瀬陰暗鬼