「雲雀さんっ!お昼作ったんです!!一緒に食べましょ!!」

「いらない。許可なしで入ってこないで。」





こんにちはっ!
只今、応接室で黙々と仕事をしている雲雀さんに突撃をした命知らずのです!!





「なんで毎日来るの?」

「邪魔なら、何で追い返さないんですか?」





邪魔=咬み殺すの雲雀さんが、咬み殺さないってことはいてもいいんだ!ってことで勝手にお昼を食べ始めた。
ここまでも、これからもきっといつもと変わらない。





「何してるの?」

「何時もの如く、お弁当を広げてます。」

「今日は何?」

「玉子焼きと、鳥のから揚げにアスパラのベーコン巻きにきゅうりとレタスのカニカマサラダに・・・」





いつもなんだかんだ言いながらもお弁当を食べてくれる。





「おいしいですか?」

「いつもとかわらないよ。」





まずいとは決して言わないから、私は毎日お弁当を作り続けてる。(おいしいとも言ってくれないけど。)
ぜーんぶ手作りは朝大変なんだけどね。





「あ、今日の五時間目、家庭科でマフィンなんですけどうまくできたら貰ってください。」





今日はいつもよりもステップアップ!
チャレンジ精神は大切だよね。

でも・・・ちょっと、贅沢かなあ・・・。





「マフィン?」

「はい。貰ってくださいね!ぜーったい、うまく作りますから。」

「気が乗ったらね。」





やった、一歩前進!

終わったらすぐに持って来よう。










*








五時間目のマフィンはもちろん成功。

うまくできたのであたたかいうちに食べてもらおうと思って急いで応接室に来た。



でも雲雀さんの姿はなかった。





「草壁さん、雲雀さんは・・・?」

「今、少しでてる。」





出てる・・・かあ・・・。

雲雀さんは私が五時間目に家庭科なこと知ってるよね。


貰ってくれるって期待しすぎていたのかな・・・。





「あの・・・雲雀さん、いないみたいなんで・・・温かいほうがおいしいし、よかったら草壁さん、もらってください。」





期待しすぎる癖、なおそっと。





「何してんの、二人とも。」

「ひ、雲雀さんっ!!」

「それ、昼に言ってたやつ?」

「あ、はい。お留守だったので草壁さんにと・・・」

「なんで?」





え、なんでって言われても・・・





「え、えっと・・・」

「草壁、これはあげない。」





草壁さんの手から雲雀さんの手に移ったマフィン。





「雲雀さん・・・?」

「・・・早く入りなよ。」





応接室に初めて、雲雀さんの許可付きで入れてもらっちゃった・・・。





「あ、あのっ・・・何で・・・」

「うるさいな、食べたかったの。」





私のマフィン・・・

食べたかったの言葉・・・





「雲雀さん、彼女にしてください。」

「やだ。」

「・・・毎日、ご飯作りますよ?」

「それはいる。」





今までいらないの一点張りだったのに・・・





「素直じゃないんだから!!」

「思ったこと、全部声に出てるよ。」





















「今度クッキー作りますよ。」

「明日ね。」










あとがき

ほのぼのーです。
雲雀初ssがこんな形になるとは(笑)
でも、ツンデレ姫の雲雀さんがうまく表現できてたら満足です。
ちなみにこのあときっと主人公ちゃんが私達って付き合ってるんですかー?って一週間くらいあとに聞いて、君は僕のものでしょ?って言って終わるんだ。
畜生可愛いな。(ぇ

瀬陰暗鬼。