「はー・・・キレー!!」





テレビを見ていたらオーストラリアのある研究所が映り、そこで咲いたという、青い薔薇の映像が流れた。





「これ、すぐ枯れちゃうのかなあ・・・。綺麗だなあ・・・。」





はこういうのが凄く好きらしく、食い入るようにテレビを見ている。





「いつか生で見たいね!」

「・・・そう、だな・・・。」

「うん。」





いつかっていつだよと、突っ込もうと思ったが、めそめそし出すだろうから言葉を飲み込んだ。





「青い薔薇は不可能の代名詞だって。」





不可能か・・・。





「私と竜はずーっと一緒だから、切り離すのは不可能だねっ!」

「勝手な理屈だな。」

「でも、そーでしょ?」





自分は離れないよと強い目が言う。
俺の気持ちを見透かすように。





「私は竜のお母さんみたいに突然いなくなったりはしないよ。」





ぎゅっと俺はを抱きしめた。










043.青い薔薇










不可能の代名詞。










あとがき。

小田切家は再婚だと思います。
あのお母さんと竜が親子だとは思えない。うん。
やっぱ、薔薇だし、紅麗にすればよかったかな・・・。

瀬陰暗鬼。