「六道くん、転校してきたばっかりでしょ!?」
「えぇ。何ですか?」
「良かったら学校の中を案内するよ。あ、柿本君と城島君も一緒に!!」
「いえ、僕だけで。」
六道骸くん。
同じクラスに最近転入してきた人。
はじめ、すごっく綺麗な子だなあって思った。
物腰が柔らかで、凄くレディファースト。
海外にいたらしいからわからないことないけどね。
「さん、これから骸と呼んで下さい。」
「あ、はい。私のことも名前で。」
「はい。」
やっぱ綺麗だなあ。
ピルル・・・
「すみません、野暮用が。」
「あ、うん。またね。」
「また、明日。」
*
放課後コンビニでスポーツ飲料水を買った。
「や、やめてくれ・・・殺さないでくれ!俺は何も知らないんだ!!本当だァッ!!
ギィヤァァアァァァ!!!!」
路地裏から聞こえた叫び声。
恐怖心よりも好奇心が勝った。
ひょっこり顔を出してみると見たことがある三人。
「む・・・くろく・・・ん・・・?」
三人が一気にこっちを向いた。
「さん・・・?」
「あんれー?こいつ、俺らって知ってますよ!!」
「同じクラス・・・」
「見られたんれ、殺っちゃっていーれすか?」
悪い夢だと思いたかった。
「何これ・・・」
「仕事です。」
「人殺しが?夢みたい。」
「夢ではありませんよ。」
血で汚れた体。
地にある屍。
私はゾクッとした。
「残念です。あなたのことは気に入っていたのに・・・」
これを見ても恐怖を感じないのは何故だろう。
私の感性、狂ってる。
だって出てきた感情は・・・
「素敵・・・。」
三人ともが凄い顔をした。
でも恐怖心より先にこっちの感情が出てきたんだ。
「クッ・・・クハハハハハハ!!」
骸くんが笑いだした。
「骸さん?」
「む・・・骸ひゃん・・・?」
二人とも心配してる。
狂ったように骸くんが笑うから。
「やはり、あなたは素敵な方ですね。」
褒められてるの?
「あの・・・」
「いえ、これからもよろしくお願いします。。」
041.真偽の程は?
「ねぇ、学校の六道骸と人を殺めたときの六道骸、どっちが本当の骸なの?」
「どっちもです。」
―end.
あとがき。
なんか中途半端になってしまった。
怪しいのが書きたかったのに・・・。
なんか微妙。
でも、こういう変な女の子は書いてて楽しいです。
瀬陰暗鬼