「アイスクリームが食べたい。」
「…は」
「アイスクリームが、食べたい、な。」
オレを見てニコリと笑う。
…従うしか無いと思った。
「で、何食べたいんだよ。」
「特に考えてないけど…あ、チョコが良い。」
「はいはい。仕方ねーから買ってきてやる。」
「ありがとう!大好きグリーン!」
ぎゅうと抱きつかれた。ちっちくしょう…可愛いな…。
喜びを体で表現した事に満足したはオレから離れて、またベッドに寝転んだ。
少し早くなった心臓の音はバレていないよう、だ…。
「じゃあちょっと行ってくるからな。」
「うん。」
「本当に適当に買ってくるからな。」
「うん。チョコならなんでも良いよ!グリーンが選んできて。」
「わかった。…オレが帰ってくるまで起きてろよ。」
「そんなすぐに寝ないよ。赤ちゃんじゃないもん。」
ぷー、とふくらました頬と一度突いてからオレは部屋を出た。
…後ろで「バーカ!」と言う声が聞こえた気がしたが知らないフリを決めよう。
腰に付けたモンスターボールと一つ取り、空高く投げた。
「わがままで可愛いお姫様の為に行きますか!」
ボールから飛び出た相棒が高く透き通った声で鳴いた。

(恐らく、帰ってきたら彼女は寝ているだろう)(…よし、キスして起こしてやる)
fin.(2010.08.03)
何気にグリーン初めて書きましたね。
title by コ・コ・コ